平成30(2018)年、院内地域づくり協議会が開催した「まちづくりシンポジウム」。実行委員長を務めた佐藤拓弥さんは、その場で皆が人口減少対策を考えているなか、『住んでいる人が幸せならば良いのではないか』というパネリストの言葉に衝撃を受けました。
このシンポジウムがきっかけで、若者中心のシンポジウム実行委員会と院内地域と仙台市を往復する青年が母体となり、2019年、10代~40代の約30名で構成された「いんない未来塾」を立ち上げます。
住んでいる人たちが幸福を感じられる地域づくりを目標に、活動の中心は、世代と地域の枠を超えた交流促進。地域行事がない春と秋にイベントを作ろうと旧院内小学校とその校庭を活用したマルシェイベント“いんない桜フェスタ”や“いんないオータムマルシェ”を開催してきました。院内石のピザ釜で焼いたピザや、ホタテ養殖の父と呼ばれる故・山本護太郎の出身地ということもあり、ホタテ養殖が盛んな青森県平内町のホタテを取り寄せ、調理してイベント参加者に提供しています。
さらに、令和2(2020)年、高齢者施設に隣接する土地を耕し、「いんない未来農園」を開園。放課後児童クラブの子どもたち、その親たちと一緒に、地域の高齢者に教えを請い、野菜の栽培を始めました。秋には収穫祭を行い、地域内外の方々に収穫作物を振る舞います。収穫作物は無人販売所でも販売し、その収入は活動費にあてています。
この他にも、地域の他団体と連携し、クリスマスの時期には旧小学校前にある巨大なモミの木のライトアップのイベントの主催をしたり、毎月1回行われている院内石窯ピザの製作、販売にも尽力しています。
目指しているものは、常に『幸福』を感じること。未来を描く若者たちの挑戦はまだまだ続きます。
令和5(2023)年11月掲載
「いんない未来塾」公式SNS
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