かつて東大寺や金閣寺の建設に、大館市大葛(おおくぞ)地域の大葛金山の金が使われたという言い伝えが残っています。
その金山が栄えた集落の一角に「大葛温泉」があります。古くから評判だった湯で、大正時代、村人が湯治をしたのが大葛温泉の始まりと言われています。平成11(1999)年に、現在の場所に施設が作られ、住民で組織する「大葛の将来を考える会」が運営しています。
人気の理由の一つが、大人100円(子供50円)というお手頃価格と、源泉掛け流しの天然温泉です。地元住民はもちろん、鹿角方面からも利用客が訪れ、出勤前に温泉に入ったり、会社帰りや農作業の合間に利用したりする人も。庶民的な温泉として長年、地元で親しまれています。
この他、大葛温泉の成分表に従って再現した「大葛温泉の素」も販売しています。温泉の効能をうたったものではありませんが、バスタブに温泉の素を溶かすだけで、温泉気分を楽しめる一品で、道の駅ひないでも販売しています。
毎年、7月の土用の丑の日に「大葛温泉まつり」が行われ、利用客へ感謝の気持ちを込めて入浴料が無料となります。温泉につかりながら、のどかな大葛の山々を眺めていれば、1日の疲れもきっと癒されます。ぜひ一度足を運んでみてください。
【お問い合わせ】大葛温泉
●住所:大館市比内町大葛字牛ケ岱30-2
●電話:0186-57-2206
●営業時間:午前6時~午後9時(年末年始休み)
●ウェブサイト:大館市役所(外部リンク)
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