大館市大葛(おおくぞ)地域は金山で栄えた地域でした。古くから金の採掘がおこなわれ、伝説では八世紀に発見され、奈良東大寺の大仏、室町時代には金閣寺にも大葛の金が使われたと伝わります。
鉱山を支えた家として、荒谷家が挙げられます。安永8年(1779年)、藩が荒谷忠兵右衛門に対して閉山同然の金山の再興を命じます。これより先、90年ほど荒谷氏は鉱山の経営に携わり、荒谷家は長く金山を支えました。現在の大葛地域を通る県道22号線沿いの邸宅跡には標柱があります。
金山は、幾度かの盛衰を繰り返しながら鉱石の産出を続けましたが、昭和50(1975)年、ついに閉山となりました。
現在の大葛地域には、金山の資料などを見学できる「大葛金山ふるさと館」や、大規模な選鉱場跡・精錬場跡も残っています。大葛金山ふるさと館の駐車場からは、山腹に階段状に残るコンクリートの土台や、精錬場跡のからみ石(精錬された鉱石くず)を見ることが出来ます。
また、大葛の金山地区にある「大葛金山墓地跡」は、大館市指定史跡となっています。金山労働者には「友子制度」と呼ばれる相互扶助的な組織があり、親分の墓石は必ず建てるという決まりがありました。当時としては立派な墓石も多い一方で、付近の川原から運び出した自然石を墓標としたものもあり、大小様々な墓石が点在する様子からは鉱山労働者の過酷な生活を偲ぶことができますます。
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