山田地域を守る、わら人形の道祖神
大館市山田地域の8か所に祀られているわら人形の神様。この神様は、山田では「ジンジョ(地蔵)様」と呼ばれ、禍(わざわい)から集落を守る「道阻神」と考えられています。
昔、山田地域に赴任していた駐在所の巡査が「風紀上よくない」と人形を山に移し、人形の形も変えさせたところ、関係者が不幸に見舞われたというエピソードが残っています。400年受け継がれてきたことからも、山田の人々のジンジョ様への信仰の厚さをうかがえます。
ジンジョ様のお祭りは旧暦10月末日の前日に行われ、「地蔵祭り」「ジンジョ祭り」と呼ばれています。祭り前日は、当番の家に町内の人々が集まり、ワラの取り替え作業が行われます。
祭り本番は、ジンジョ様を担ぎ、太鼓、笛などのお囃子とともに大人たちが町内を練り歩きます。途中、隣の町内のジンジョ様と出会ったら、お互いのジンジョ様をぶつけあうのが恒例行事。練り歩きが終わり、祠にジンジョ様を納める頃は、辺りは真っ暗に。1年の無病息災を願い、ジンジョ祭りが終了します。
平成22(2010)年4月掲載
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