画像:祝い餅つき

 横手市三又(みつまた)地域の伝統的な行事に「祝い餅つき」というものがあります。
昔から住民が家を新築すると、三又では村中の人間が集まって餅つきを行うなど、祝いごとがあるたびに、餅つきを行っていました。

 三又では餅をつく「杵(きね)」は、大人の背丈よりも高い、細長い木を使うのが特徴です。杵をもった7~8人ほどの人々が、臼の周囲で餅を杵でつきますが、餅をつく人数は、多ければ多いほどいいのです。

大人数で餅をつくため、歌をうたいながら、掛け声をかけてリズムを整えます。ある程度つき終わったら、全員一斉に杵で餅を臼から持ち上げるのが、祝い餅つきのみどころ。
出来あがったお餅は、きな粉をまぶし、ホオノキの葉っぱに乗せれば出来上がりです。朴の葉の香りを楽しみながら、手づかみで食べるのが三又流。現在も三又地域の雪中運動会や、地域のイベントなどで祝い餅つきは行われています。
 
平成22(2010)年4月掲載


 

こちらの記事もおすすめです

三又旬菜グループと山内にんじん

 「三又旬菜グループ」は、横手市三又地域に住む農家の女性たちによるグループです。秋田名物の漬物「いぶりがっこ」「いぶりにんじん」など、三又で採れた野菜や山菜を自分たちで加工し販売しています。 注目食材は「山内(...

その他

麓友会の活動

 横手市三又(みつまた)地域の「麓友会(ろくゆうかい)」の歴史は長く、明治に設立された「三又麓友会」が前身となっています。 「麓友」とは、明治期にこの地を訪れた農業指導者・石川理紀之助が、山村に暮らす人々を表し...

地域活動

地域団体

秋田名物「いぶりがっこ」

 「いぶりがっこ」とは、野菜を燻製してから漬けこんだ秋田を代表する漬物です。がっことは秋田の方言で「漬物」を意味します。三又地域を含む秋田県横手市の山内地区は、昔から「いぶりがっこ」づくりが盛んな地域でした。 ...

漬物