画像:祝い餅つき

 横手市三又(みつまた)地域の伝統的な行事に「祝い餅つき」というものがあります。
昔から住民が家を新築すると、三又では村中の人間が集まって餅つきを行うなど、祝いごとがあるたびに、餅つきを行っていました。

 三又では餅をつく「杵(きね)」は、大人の背丈よりも高い、細長い木を使うのが特徴です。杵をもった7~8人ほどの人々が、臼の周囲で餅を杵でつきますが、餅をつく人数は、多ければ多いほどいいのです。

大人数で餅をつくため、歌をうたいながら、掛け声をかけてリズムを整えます。ある程度つき終わったら、全員一斉に杵で餅を臼から持ち上げるのが、祝い餅つきのみどころ。
出来あがったお餅は、きな粉をまぶし、ホオノキの葉っぱに乗せれば出来上がりです。朴の葉の香りを楽しみながら、手づかみで食べるのが三又流。現在も三又地域の雪中運動会や、地域のイベントなどで祝い餅つきは行われています。
 
平成22(2010)年4月掲載


 

こちらの記事もおすすめです

三又地域の歴史

 横手市三又(みつまた)地域の歴史を『山内村史』で辿ってみると、天文元(1533)年、高階通類の開拓にまでさかのぼります。  地元では、奥州藤原氏の滅亡後、“ヤゴロウ”・“タスケ”・“サンゴロウ”と名乗る3人の落ち武者が流...

歴史

地域の歴史

三又天然わらび園

 県道40号線から横手市山内の三又(みつまた)地域に入り、ブナの木々が生い茂る山中の林道を車で10分ほど進むと、標高300メートルほどの山中に、約2ヘクタールにおよぶ「天然」のワラビ園が広がっています。  平成22(2010)...

自然・施設

体験施設

麓友会の活動

 横手市三又(みつまた)地域の「麓友会(ろくゆうかい)」の歴史は長く、明治に設立された「三又麓友会」が前身となっています。 「麓友」とは、明治期にこの地を訪れた農業指導者・石川理紀之助が、山村に暮らす人々を表し...

地域活動

地域団体