画像:亀田のお米料理

  米どころ秋田県では、お米を使った料理がたくさん作られています。
 赤飯や太巻きなどの主食はもちろんのこと、お菓子も種類が豊富です。
 亀田地域の婦人会の方から料理の話を聞いた時に驚いたのは、お米を使った料理がとても充実していることでした。
 
 まずは、お母さんたちの技が織りなす芸術、太巻きと虎皮巻き。色とりどりの絵柄には地域のお母さんの数だけバリエーションがあり、花柄やキャラクターなど、目を楽しませてくれる一品です。
 
 夏の味覚といえる、もち米のデザート「こざきねり」も亀田地域でよく作られています。もち米を粒々が残るくらいに潰し、砂糖や酢と一緒に混ぜて季節のフルーツを盛り付けて冷やして食べます。消化が良いため老若男女に食べやすく、酢を使っているので、長く保存できます。地域によって米粉を使ったものもあり、県北や県央では「あさづけ」や「粉なます」と呼ぶ地域もあります。
 
 もち米などを使って作る餅菓子には工夫が凝らされています。よく作られる餅菓子は、「三杯みそ」、「えびす餅」などで、もち米を粉にしてから作られます。三杯みその材料に味噌は使用されておらず、もち米粉、うる米粉、小豆を一杯ずつ合わせて作ることから「三杯みそ」、と呼ばれています。
 見た目には「ゆべし」によく似ていますが、蒸す前に一工夫されています。厚みがあるので中まで火が通りにくく、出来あがるまで時間がかかります。その為、生地を薄く作り、蒸してから巻き簾で巻いていきます。こうすると時間が短縮されるのだと言います。
 
  まだまだたくさん、お母さんたちの料理があります。この料理の数々は今まで伝えられ、そしてこれから伝えていくもの。その一工夫が伝統につながっていくのかもしれません。 
平成25(2013)年8月掲載

こちらの記事もおすすめです

りんご染めの女性グループ「プリティアップル」

  横手市増田地域には、地域の特産のリンゴの皮や枝を使用したりんご染めの作品を製作する女性有志のグループがいます。    平成23(2011)年、この年の大雪でりんご農家はこの先数年間にわたる大きな被害を受けました。「増田...

買う

地域団体

真人発電所の遺構

 横手市亀田地域の南側を走る国道342号沿いに、緑の中に埋もれるようにして真人(まと)発電所の遺構がひっそりと眠っています。    葉たばこの生産が盛んだった旧増田町でしたが、明治37年(1904年)、煙草専売法の施行に...

歴史

史跡

真人へぐり開削の沼沢久蔵

 江戸時代後期、横手市の亀田地域に「真人へぐり(“えぐられている”という意味)」という真人(まと)山の難所がありました。当時の真人へぐりは、あまりにも道が細く、通行する旅人が何人も命を落とす交通の難所でした。   ...

歴史

地域の偉人