にかほ市・冬師集落の南側には、約260ヘクタールにおよぶ「冬師湿原」が広がっています。
雪解けのころ、スプリングエフェラルメを代表するミズバショウが一斉に開花する「冬師湿原」は、数多くのカメラマンを魅了しています。点在する池沼の水面に“さかさ富士”ならぬ“さかさ鳥海”が映り込む風景は、見る人の心を強く惹きつけます。
冬師湿原一帯には、湿地を好むハンノキの貴重な群落も見られます。
また、ハンノキの森の地中には、約2,600年前の鳥海山の大噴火によってなぎ倒された、巨大な杉の埋もれ木が眠っています。この埋もれ木は銘木として高値で取引されており、深い色合いと上品な風合いを持った木工品へと姿を変えます。
埋もれ木細工は、鳥海山の火山活動の影響で生まれたとされる「冬師湿原」の自然史を雄弁に物語っています。
平成23(2011)年4月掲載
こちらの記事もおすすめです
冬師・釜ケ台の歴史
-鳥海山と共に歩んだ歴史- にかほ市の冬師・釜ケ台地域を歩くとまず目に飛び込んでくるのは、鳥海山の秀麗な姿です。地質学的にも、また歴史的な意味でも、冬師・釜ヶ台の歩みはこの鳥海山と共にあります。 今から約2...
歴史
地域の歴史
釜ケ台番楽
釜ケ台番楽の始まりは、今から約400年前に京都の修験僧「本海行人」が伝えたとされています。鳥海地区を中心に広がる「本海流番楽」の流れをくみ、冬師(とうし)、伊勢居地(いせいじ)などの番楽と共通点が見られます。 舞は神...
伝統行事・イベント
郷土芸能
冬師番楽
-本海流番楽の流れをくむ伝統の舞い!- 8月14日、夏の熱気真っ只中に冬師番楽は行われます。夕方7時頃になると、にかほ市・冬師集落の集落会館へ続々と観客が訪れます。その間、外に出されたスピーカーからは賑やかに...
地域活動
地域団体