大館市川口地域の下川沿駅そばに、戦前のプロレタリア文学を代表する作家、小林多喜二の石碑があります。多喜二は、明治36(1903)年、旧下川沿村(現在の大館市下川沿)に生まれ、4歳の時に北海道の小樽市に移住しました。
その後、小樽高等商業学校(現在の小樽商科大学)に進学し、在学時から作品を発表するようになりました。当時の労働状況を再現描写した「蟹工船」で一躍脚光を浴びますが、社会に悪影響を及ぼすと判断され、不敬罪として逮捕されました。釈放後も弾圧を受け再逮捕され、警察の拷問により昭和8(1933)年、29歳の若さで非業の死を遂げました。
世が世であれば、このような結末を迎えることはなかったでしょう。現代では「蟹工船」をはじめ、多喜二は大きく評価されており、地域の誇れる存在といえます。
平成24(2012)年5月掲載
■参考文献
『現地説明看板』
『小林多喜二伝』倉田聡 論創社
『現地説明看板』
『小林多喜二伝』倉田聡 論創社
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