画像:鳶茸茶(とびだけちゃ)

 一般的になじみの薄い「鳶舞茸(トンビマイタケ)」は、ブナの立ち枯れ木の根元に生えるキノコの一種で、秋田県内では夏に生えるキノコとして知られています。由利本荘市中直根(なかひたね)地域では「鳶舞(とびだけ)」と呼び、鳶舞の炊き込みご飯がお盆の定番料理になっています。

  鳶茸は古くからお盆のお供えものとして重宝されてきました。そのときに使用して乾燥した鳶茸を煎じてお茶にしたのが鳶茸茶の始まりといわれています。その昔、中直根の行商が鳶茸を売りに歩いていたと言われ、貴重品のため、羽後町の西馬内盆踊りでは飛ぶように売れたとか。
  見た目はほうじ茶のようです。飲む前にひとつまみの塩を加えると独特の渋みが薄まって飲みやすい口当たりになります。
 
平成22(2010)年4月掲載

こちらの記事もおすすめです

年中行事「星祭り」

 鳥海山の東部山麓、標高250mに位置する由利本荘市中直根(なかひたね)地域。高原のため空に近く、夜空に輝く星々がひときわ煌(きら)めきます。 「鳥海町史」によると直根地域では年に4回も星祭りを行ったと言います。星...

伝統行事・イベント

伝統行事

中直根の「才ノ神焼き」

 毎年1月中旬、由利本荘市中直根地域で小正月行事「才ノ神焼き」が行われます。 直根環境改善センター隣の田圃の上に、雪で作られたお堂に神を祀り、前年に収穫された稲ワラを重機を使用して、「才ノ神」を模した巨大な三角形...

伝統行事・イベント

小正月行事

正重寺

 文禄3(1594)年、根井(ねぬい)正重は自らの名を寺号に冠して、現在の由利本荘市前ノ沢にある正重寺を開創しました。  正重の祖は、「平家物語」に登場する木曽義仲の家臣で、四天王の一人と称された根井幸親です。木曽義...

自然・施設

神社・寺