五城目町の浅見内集落に伝わる「煎り(いり)かまぶく」。煎った餅米を粉にして練り、かまぼこに見立てて巻いた米菓子です。こどもの日や祝い事、仏事の際の手土産としてお客様に持たせていたそうです。

 美味しく作るためには手間をかけて辛抱強く行う作業があります。まず、餅米を研ぎ、湿っている状態で少しずつ煎っていきます。この煎る作業が最も大事で、しっかり煎らなければ出来上がりが生っぽくなったり、巻いていく時、上手に巻くことができないのです。餅米1升を煎るのに2時間ほどかかります。次に煎った米に挽いた粉と砂糖をあわせ、熱湯を加えながらしばらくの間こねて生地を作ります。もう一枚、模様づけに、抹茶やごま、こはぜなどをあわせた生地も作ります。2枚の生地を重ねて巻き、さらに巻きすでかたどれば完成です。
 
 特別な日のために作る浅見内集落の煎りかまぶくは、丁寧に工程を重ねて作られ、もてなす方に届けられた浅見内集落の「煎りかまぶく」。この伝統は、今、なお、続いています。

令和3(2021)年8月掲載

【関連リンク】産地直送ブログ
元気ムラの「ハレの日」料理(1)~五城目町浅見内の「煎りかまぶく」~(2021年9月掲載)

こちらの記事もおすすめです

冬のイルミネーション

 12月に入ると、五城目町内川地域の黒土、湯ノ又、小倉、浅見内の4集落で、夜を彩るイルミネーションの点灯が行われます。元々は黒土集落の住民の方が行ってきたイルミネーションですが、令和元(2019)年から4集落が参加するよ...

自然・施設

ビューポイント

信仰の「湯の越山」

 五城目町内川地域の色々なところから見えるのが、「湯の越の宿」の真上にある「湯の越山」です。標高200mちょっとという山ですが、地域の信仰を集める大事な山です。  登山ルートは何種類もあり、それぞれの集落から一番近い...

自然・施設

ビューポイント

お互いさまスーパー「みせっこあさみない」

 五城目町内川地域の浅見内集落に平成28(2016)年3月30日、地域住民が主体となって運営する「みせっこあさみない」がオープンしました。  浅見内集落では、最寄りのお店や移動手段の不足から買い物が困難になっている方々のため...

買う

地域活動

お互いさまスーパー

世代間交流