画像:中石の男鹿梨

  男鹿梨の里で知られる中石(ちゅういし)地域は、『男鹿五里合民俗誌』によると、江戸時代に越後(現在の新潟県)の人が梨の苗木を中石で植えたのが始まりと伝わり、明治21年(1888年)頃から本格的に和梨栽培が行われるようになったと言われます。住民の8割が梨農家で、まさに「梨」がシンボルと言っても過言ではありません。

 北東北最大の和梨生産地として知られ、5月になると地域の梨園が梨の花で白く彩られます。この時期から梨の受粉作業が行われ、この作業が今後の梨の収量に大きく影響します。
 
 中石で育った梨は瑞々しく、甘く感じられます。地域の方は「潮風が美味しさの秘訣なんじゃないかな」と話します。
 
 9月になると梨の収穫が始まり、地域内は梨直売のノボリが立ち並び、賑やかになります。どの直売所も自慢の梨を各々の農園で販売しています。
 さらに、毎年10月には中石果樹組合が主催する「男鹿梨まつり」がJA秋田みなみ梨選果場で開催されます。広い選果場内いっぱいに用意された梨の段ボール箱が完売するほどの人気イベント。会場で買うも良し、梨狩り体験で梨を味わった後、自分たちで収穫するも良し!「男鹿梨」づくしを楽しみたい方におすすめです。
 
平成26(2014)年2月掲載
 
■参考文献
『男鹿五里合民俗誌』
『男鹿市史(下巻)』
 
【関連リンク】産地直送ブログ
男鹿市・中石地域の男鹿梨の花が見頃です(2018年5月掲載)
今年も梨の季節!第16回男鹿梨祭りに行ってきました(2015年10月掲載)

こちらの記事もおすすめです

中石の盆踊り

 男鹿市中石地域の盆踊りは、住民の80歳代の方が「物心ついたときにはもう盆踊りが行われていた」と話しており、始まりははっきりしませんが、昔から受け継がれてきた行事です。  中石公民館の広場に建てられたやぐらの上で...

伝統行事・イベント

郷土芸能

広報「たかおかさん」

 「広報たかおかさん」は男鹿市の中石自治会が独自に作っている広報紙です。名称は地域の北西に位置する「高岡山(たかおかさん)」から取りました。年2回(3月、11月)発行し、男鹿市の広報紙と一緒に自治会の広報係が全83世...

地域活動

その他

中石クリーン会の看板

 男鹿市の中石(ちゅういし)地域にある「中石果樹会館」の前を通る道路沿いに4枚の看板があります。中石の住民で構成する「中石クリーン会」が地域のクリーンアップを目的に制作した看板で、「ゴミを捨てないで」「自然は大切...

地域活動

環境整備