八峰町の石川郷中は、平成11年度の農林水産省の農林水産祭むらづくり部門で、最高賞の天皇杯を受賞しています。昭和38年の「石川大火」後にスタートした石川のムラづくりは、集落の都市計画から始まりました。
現在の石川地域の道路は、各世帯が自分の家の敷地の1割を寄付して区画整理されたものです。整備された道路には、消火栓と消化ホースを50m置きに設置し、道路裏には、火災の際に逃げ道となる道路を作りました。大火の教訓を組み込んだ都市計画が反映されています。
農業面では、メロン、キャベツ、みょうが、そばといった作物を転作田で栽培し、出稼ぎの解消につとめてきました。大火で焼失した伝統行事の衣装は、写真などを参考に復元し、伝統芸能を地元小学校のクラブ活動で伝承するなどしています。
また、石川郷中では、「石川生産森林組合」と「石川上下水道維持管理組合」の2つの事業を運営しています。生活に欠かせない水道は、石川の大きな自慢の一つです。井戸水の豊富な石川では、大火後に地域で簡易水道を整備しました。ビニールハウス、生活用水など、豊富な水が、現在も地域を支えています。
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