秋田県の能代山本地方では、法事などの場で「南蛮べっちょ」と呼ばれる精進料理がよく登場しました。南蛮(唐辛子)を使い、べっちょをかく(泣いてしまう)ほど辛いことから名付けられたと言われ、八峰町石川地域でもよく食べられた料理です。
南蛮べっちょに欠かせないのが「つぶ油」と呼ばれるエゴマの実です。エゴマはシソ科の植物で、ゴマ油が日本に伝わる以前の食用油はエゴマで作ったといわれます。現在も、八峰町の旧峰浜村一帯で栽培され、南蛮べっちょの味の決め手となります。
「つぶ油(=エゴマの実)」は、ゴマのような風味と、香ばしい香りが特徴です。その「つぶ油」を炒り、味噌、砂糖、南蛮、酒などを加えてすり鉢ですった「つぶ味噌」に菊、キャベツ、キノコ類、水で塩出しした漬物(たくあんやきゅうり)などを和えると南蛮べっちょの出来上がりです。
エゴマと味噌の香りが立ち、さらに甘さの中の南蛮のピリッとした辛さが、こくのある味わいを生みます。漬物のコリコリとした食感もクセになりそうです。
地域によって材料や作り方が異なり、さまざまなバリエーションがありますが、お酒にもよく合う南蛮べっちょ、八峰町のお店や道の駅などでお見かけの際は、ぜひご購入ください。
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