-境内に豪快な滝壺を持つ-

 江戸時代の紀行家・菅江真澄も訪れた白瀑神社は、日本国内でも珍しい神域に豪快な瀑布を持つ神社です。白神山地の麓に静かに佇むこの場所には「男滝」「女滝」が作る水蒸気がミストとなって、清涼な空間を作り出しており、アメリカの雑誌「LIFE」に紹介されたこともあります。

 白瀑神社が最も盛り上がるのが、8月1日の例大祭で行われる「みこしの滝浴び」です。元々は普通の神輿を担いで町内を練り歩く行事でしたが、神輿を担ぐ男衆があまりに暑くて、思わず滝壺に飛び込んだことにより、現在では、水しぶきを浴びながら滝壺で神輿をかつぐのが恒例となりました。

 神社にお守りを買いにきた女性が「私が男だったら一緒に飛び込みたい」と話すほど、地域の人々にとって欠かせないお祭りです。

 神主の神垣睦廣さんのおすすめは「社殿の窓越しに見る白瀑」。「まるで絵画のよう」と話します。菅江真澄は岩の上に登り白瀑を見降ろしたと言われ、見る場所を変えることで姿を変える白瀑は、昔も今も人々を魅了します。

 「冬場の寒い時期にも、滝に打たれにくる人がいるんですよ」と語る神垣さん。八峰町のパワースポットの一つです。

平成22(2010)年4月掲載

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