「いとこ煮」は、小豆などを煮た煮物料理のことで、北陸や山口県の萩市でも有名ですが、鹿角の伝統料理でもあり、ここ鹿角市甚兵エ川原(じんべえかわら)地域でもよく食べられています。
冬至に食べるとその年の冬は風邪をひかないと言われ、冬の大切な栄養補給源でした。地域によって材料や調理法は様々ですが、甚兵エ川原では、カボチャ、小豆、もち米、砂糖などを使用します。
作り方は、前日から水につけた小豆を鍋に入れて、水を小豆の上6cmくらいまで入れたら火をかけます。小豆が煮えたらカボチャを適当な大きさに切って入れ、沸騰したら、30分ほど水につけたもち米を、よく水を切って鍋に入れます。もち米が指でつぶれる堅さになったら、ザラメと塩を少々入れ、とろ火で30分ほど煮ると出来上がりです。
お汁粉のような見た目ですが、柔らかい小豆とカボチャに、もち米が絶妙で体の芯まで温まります。
「いとこ煮」の語源は、材料を別々においおい(甥甥)めいめい(姪姪)に煮たものをお椀の中に入れ、いとこ(従妹)同士になるということから「いとこ煮」と言われるのではないかと伝えられています。
こちらの記事もおすすめです
味噌昆布
鹿角市の甚兵エ川原(じんべえかわら)の家庭の味が「味噌昆布」です。昆布をやわらかくしてから、味噌、醤油、味の素で一晩漬け込むシンプルな料理で、好みによって、昆布に付いた味噌を洗い落として食べる方もいれば、包丁の裏で...
食
漬物
色カブの漬物
食紅を落としたように鮮やかな赤色をした漬物が目をみはります。普通の「白いカブ」を漬けたという漬物は、しそ漬けにしたわけでも、食紅を使ったわけでもありません。 鮮やかな赤色の正体は「色カブ」という、赤いカブです。...
食
漬物
馬子平(まごだい)
鹿角市甚兵エ川原(じんべえかわら)地域にある「鹿倉崎(かくらさき)グラウンド」を見下ろすようにそびえる山「馬子平(まごだい)」は、その昔、農耕馬の放牧場として利用され、その後、放牧場を開墾して作った畑にビート(砂糖...
歴史
地域の歴史