藤里町中通地域で行われている「そば打ち体験」は、冬期間に住民が集まって交流する機会を作ろうと、「中通地区活性化推進協議会」が平成27(2015)年に企画した行事です。
初めの2年間は、藤里町粕毛地域から、そば打ちの講師を招き、そばの打ち方を学びました。それからは自分たちでも勉強をし、毎年そば打ち体験を行っています。中通地域の特徴を出そうと、そばのつなぎに山芋を使うというアイディアは、住民たちから提案されました。
そばは、女性たちが昆布と煮干しで一からダシを取ったつゆでいただきます。「つゆが最高だな!」「余った山芋、そのままつゆにいれてもおいしいんだな」と、何気ないおしゃべりから自然と住民たちの交流が生まれます。
そば打ちをしながら、昔を思い出した方は、「昔は、生地をこねるための鉢も、木を彫って作っていたんだよ。その鉢で、おばあちゃんが年越しそばを打ってくれてね。手作りだから太かったけど、おいしかったなあ」と、懐かしみながら話してくれました。
何気ない会話から、地域の風景が見えてくる。地域の絆が見えてくる。そんな、冬でも温かな気持ちになれる行事です。
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