能代市梅内地域に伝わる「梅内駒踊」は能代市の無形民俗文化財に指定されている郷土芸能で、「梅内郷土芸能保存会」が継承しています。
梅内郷土芸能保存会の設立は昭和2年(1927年)ですが、梅内駒踊の起源は約400年前、慶長7年(1602年)まで遡ります。佐竹義宣公が常陸国(ひたちのくに…現在の茨城県)から秋田県へ国替えとなり、その道中に藩主を慰めようと始められたのが梅内駒踊の原型と言われています。
それから、明治中期頃に能代市の荷上場(にあげば)地域から駒踊りの指導を受け、その受け継いだ踊りを自分たちが動きやすいように工夫して現在の梅内駒踊の形になったと伝わります。
梅内駒踊は8月13日に先祖供養、地区住民の安全や五穀豊穣を祈って善徳寺で披露されます。梅内地域に伝わる郷土芸能は駒踊りに加え、大名行列、万歳、挟み箱、棒術、獅子舞、奴舞がありますが、万歳、挟み箱は資料が残るのみとなっています。中でも駒踊りの演目は激しい動作が続くため、主に若者によって継承が行われています。
踊りの披露は8月13日のほか、秋に「きみまち阪県立自然公園」で能代市が開催している「郷土芸能発表会」でも行われます。勇壮な梅内駒踊の熱気は、遥か昔からの歴史を今に感じさせます。
平成29(2017)年3月掲載
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