大仙市の半道寺地域には、集落と集落の間に祀られている石碑がいくつか祀られています。石碑には「塞三柱大神(さえのみはしらのかみ)」と書かれた、郷中の安全をお祈りする木札が供えられています。
「塞三柱大神」は「塞の神(さえのかみ)」とも呼ばれ、災厄が入りこまないように守ってくれる、日本神話に登場する神様です。その後、中国から伝来した道祖神信仰や仏教の寺院を守る仁王様と混ざり合い、半道寺地域では「仁王様」と呼ばれるようになったと考えられています。
昭和40年以前は、春と秋に若者たちが集まって仁王様の前で大数珠を回してお題目を唱える百万遍を行い、災厄を払っていたと言われています。現在、百万遍が行われなくなりましたが、半道寺地域内にある土川神社の宮司さんにより、毎年春と秋の2回、木札は新しいものに取りかえられています。
今も昔も変わらず、集落の入口を守る仁王様。半道地地域を訪れた際は、どこに祀られているか探してみてください。
平成27(2015)年3月掲載
■参考文献
『町の昔をたずねて』
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