子吉川と芋川との合流地点に営まれた縄文時代早期の貝塚です。
発掘調査で、地表面下約5~7mの地点から、厚さ約1.4mで約800㎡以上の広がりのあるヤマトシジミを主体とした貝層が確認されました。貝層は、貝殻の密度の濃い部分と薄い部分があり、中からは魚骨、クルミ、日本海側最古の櫂などが出土しています。貝層からやや離れた地点では、尖底土器や拳大の石を集めて石蒸し料理をした集石炉も見つかり、貝を採って食べた殻を捨てた人々の様子が分かってきました。日本海側の貝塚としては最大級のものです。
指定の有無 | 指定なし(赤) |
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遺跡名 | 菖蒲崎貝塚 |
地図番号 | 210-5-16 |
よみがな | しょうぶざきかいづか |
市町村 | 由利本荘市 |
所在地 | 由利本荘市川口字下菖蒲崎 |
種別 | 貝塚 |
現況 | 河川敷 |
土地所有者 | 公有、民有 |
遺構・遺物 | 【縄文時代】盛土・炉跡・水場遺構、縄文土器(早期:後葉・末葉)・石器(石槍・尖頭器・石匙・石錐・石箆・楔形石器・スクレイパー・二次加工のある剥片・石核・石斧・磨石・凹石・石皿・台石・半円状扁平打製石器・石錘)、木製品(櫂状製品・箆状製品・加工材)・骨角製品(装身具・釣針)・自然遺物(人骨・鳥骨・魚骨・貝類・種実類)、【平安時代】柱立柱建物跡、陶器・井戸枠・土製品(支脚)、【古代】井戸跡、土師器・須恵器 |
所蔵者 | 南内越公民館 |
備考 | 『本荘市史史料編Ⅰ上』 本荘市 1984、『遺跡詳細分布調査報告書』 本荘市教委 1985、『遺跡詳細分布調査報告書・菖蒲崎貝塚発掘調査概報』由利本荘市文化財調査報告書第6集 2007、『遺跡詳細分布調査報告書・菖蒲崎貝塚周辺域地質調査報告書』由利本荘市文化財調査報告書第9集 2009、『遺跡詳細分布調査報告書・菖蒲崎貝塚発掘調査概報(第二次)』由利本荘市文化財調査報告書第12集 2010 |
時代 | 縄文時代 |