画像:石の塔

 「石の塔」は、秋田県大館市越山地域と青森県大鰐町の県境にそびえたつ、高さ約24m、周囲74mの巨大な岩です。

青森県大鰐町では、「石の塔見ねうぢ(見ないうちは) でっけごと(大きなこと) しゃべらいねぞ(しゃべられないぞ)!」と、よく言われており、石の塔の大きさを物語っています。

 江戸時代の紀行家、菅江真澄もこの石の塔を訪れ、「掌をつと立てたような」と評しています。江戸時代から薬師山神社の御神体として信仰を集め、眼病に効くとされてきました。

とはいえ、その姿は、かなり近づかないと見ることができません。石の塔へは、越山地域の有志でつくる「越山十日会」が立てた看板にそって林道を進み、石の塔登山口から青森県境を目指して森の中を一時間ほど歩くと、木々の間から巨大な一枚岩が姿を見せます。

 この石の塔にちなみ、大鰐町では毎年6月に、「万国法螺吹き大会」を開催しています。越山地域と大鰐町は、石の塔を通じて毎年交流しており、法螺吹き大会にも参加しています。

平成23(2011)年4月掲載

【お問い合わせ】大館市 田代総合支所
●住所:秋田県大館市早口字上野43番地1
●電話:0186-43-7103
●ウェブサイト:大館市役所(外部リンク)

こちらの記事もおすすめです

越山の歴史

 大館市の越山(こしやま)地域は、岩瀬川上流にある蛭沢、田茂ノ木、越山、羽立、長谷地、大石渡の6つの集落からなります。  『田代町史』によると、かつては蛭沢を除く5集落が古くから「越山五ヶ部」と称して、祭典などを...

歴史

地域の歴史

五色の滝、糸滝

  大館市越山地域の北には、標高1,178メートルの主峰「田代岳」を中心に、白神山地の東端の山々が連なっています。  多くの登山者で賑わう田代岳周辺ですが、複雑に入り組んだ沢筋には大小さまざまな滝が数多く確認されてい...

自然・施設

福寿草の群生地

  大館市越山(こしやま)地域の蛭沢(ひるさわ)集落には、地元の人々に愛されてきた福寿草の群生地があります。集落に近い里山のふもと、約50aほどの傾斜地一面に黄色の福寿草が広がっています。  国道7号線から田代大橋...

自然・施設

花・樹木