横手市保呂羽(ほろわ)地域の金井神・上坂部集落では、昔は新盆に“ところてん”を食べ、仏壇にもお供えしていたそうです。この他にも冷蔵庫の無い時代は、もち米、笹、シソの葉など、物持ちがよい素材を使った料理が重宝され、夏ならではの郷土料理がいくつも伝わっています。

●赤ずし(すしまま)

シソの葉の「赤」と、もち米の「白」が鮮やかなお料理。お盆の時期に、お供え用に作られ、きゅうりを刻んで混ぜて食べることもあります。「けいとまま」「赤まま」と呼ぶ地域もありますが、金井神では「すしまま」と呼んでいます。
 
●シソ味噌

シソの葉、味噌、砂糖、塩を油で炒め、それらを卵焼きでくるりと巻いたお料理。卵の代わりに海苔で巻いてもよし、また、油で炒めたシソの葉等を卵で巻かずにご飯にかけて食べても美味しいです。
 
●乳茸(チチタケ)

乳茸は茨城県や栃木県で人気がある夏のキノコ。金井神では少し訛って「チイタケ」と呼び、山の乳茸をもぎ取ると、「お乳」のような乳液が出るのが特徴です。写真の乳茸は、砂糖、酒、醤油、かつおぶしと一緒に煮込んだもので、お茶うけにして食べます。インゲンと一緒に味噌汁で食べるのも美味しいです。
 
令和2(2020)年3月掲載

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