本文へスキップ

歴史を知る

加茂青砂の「こだし」作り

画像:加茂青砂の「こだし」作り

 
 男鹿市では加茂青砂地域のみで作られている「こだし」は、加茂青砂地域では「トジナ」と呼ばれている「アオツヅラフジ」という植物のツルを使って作るカゴのことを言います。
 
 加茂青砂地域でこだし作りを受け継いでいるのは3名のみで、担い手は少なくなってきていますが、2011年5月22日に開校した「かもあおさ笑楽校」での体験教室にてこだし作りを体験することができました。
 
 体験教室でこだし作りを教えてくれた講師の方は、大友フサさん。
こだし作りは当初、五里合から嫁いできたフサさんのお母さんがこだしの作り方を知っており、それから加茂青砂地域で作られるようになりました。こだし作りに使われるトジナは水をよく弾き丈夫なため、海辺の作業でも重宝する入れ物です。フサさんは、お母さんが亡くなったあと、お母さんの編み方を思い出しながらこだしを作っていたそうです。
 
 こだしの作り方は、編むための道具に「トジナ」を3本取ってのせ、「こも」と呼ばれる、重りがついた紐で交互に結んでいきます。編んでいく自体は単純な作業になりますが、少しの編み方の違いで網目がおかしくなるので、集中力が必要となる作業です。
また、材料であるトジナは、乾燥させてしまうと次に編む時に簡単にポキッと折れてしまうため、水に浸けたり、濡れタオルなどをかけたりして水気を保たなければならず、編みあげるには根気がいります。
完成までは1日2時間の作業を3日間行い、初挑戦の人で、計6時間で一つのカゴを編みあげました。こだしの大きさは、作る人によって違いますが、大体30~40cmくらいの大きさになります。
 
 こだしは、山菜採りや海藻採りに持ち歩くカゴとして使われていますが、アレンジによっては、ファッションとして持ち歩くこともできそうです!
フサさんは、太すぎるトジナを小さく編み、ドライフラワー入れに使っていると話してくださいました。
 
 フサさんのお母さんから受け継がれた「こだし作り」は、現在も加茂青砂地域で「こも」がぶつかり合う、カラン、コロンという音と共にその歴史を刻み続けています。
2012年5月掲載

ページ上部へ戻る