8月24日(月曜日)、県が行っている「秋田発・地域づくりワークキャンプ」の一環で、県内外の大学生が岩崎地区を訪れました。
 岩崎地域は、湯沢市と横手市十文字の境に位置し、明治時代には城下町として栄えた地域です。稲ワラでできた高さ4メートルを越える人形道祖神「鹿島様」の衣替えのほか、地域の各町内で受け継がれてきた伝統行事が多い地域です。


 8月下旬に入っても、まだまだ暑い日が続いている秋田県!この日も朝から強い日差しが照り付けていましたよ。


 そんな中、岩崎地区の地区センターを兼ねている「湯沢市ふるさとふれあいセンターかしま館」に、学生たちが集合しました。今年の参加者は4名、他に昨年度の参加者の中から希望して加わった2名の学生も。

     
 まずは、地域最大の名所、ワラ人形の「鹿島様」へ!


 案内役は、地域住民の鎌田平蔵さん。人と話すことが大好きで、現在も小学生の登校見守りのために、地域で旗振り活動を続けている方です。

   


 岩崎八幡神社本殿裏手にある水神社に向かいます。鹿島様はさらにその裏手に鎮座しています。



 岩崎地区には、疫病など地域に悪影響を及ぼすものが入らないようにと、地域を見守る道祖神が3体あります。こちらは地域の末広町内会で管理している「鹿島様」です。毎年、稲刈り前の4月中旬、全世帯の住民参加で大掛かりな衣替えが行われています。
 ※鹿島様の衣替えの様子はこちらから(元気ムラサイト)

    

 始めは「道祖神って何ですか?」と聞いていた学生も、鎌田さんの親切丁寧な説明で、「鹿島様」に興味津々のようでしたよ。

   
 こちらは、栄町町内会で管理する「鹿島様」。末広町内会と同じ敷地に鎮座していますが、雨風をしのげる小屋の中にいます。そのため、他町内会は毎年1回行っている衣替えを、栄町町内会は、2年に1回のペースで行っています。写真では分かりづらいですが、道祖神を覆うワラの状態がとてもきれいでした。


 鹿島様を見た後は、すぐお隣の「千年(ちとせ)公園」へ。この場所には、かつて岩崎城がありました。そして、ここには、第14代目岩崎城主の娘「能恵姫(のえひめ)」の伝説が残っています。


 猛暑の時間帯ではありましたが、学生たちは鎌田さんから岩崎にある標柱や「能恵姫伝説」についての説明を熱心に聞いていましたよ。

      
 また、千年公園には、たくさんの藤棚があります。藤の花の季節には「藤まつり」が開催され、観光客でにぎわいます。この藤棚を管理しているのも住民の皆さんです。そのかいあって、毎年、見事な花が咲いています。(上の写真は令和5年に撮影したものです。)

      
 さらに、千年公園の高台からは、遠く横手市増田地区まで見渡すことができます。鎌田さんから、それについての詳しい説明もありましたよ。


 その間にも、地域住民と熱心に会話する大学生。様々なことを吸収していきたいという意気込みを感じましたよ。

 千年公園を後にして、次は住民が開業したばかりのカフェへ向かいました。千年公園のすぐそばにあります。



 経営者の大沢さんは、高校卒業と同時に東京で就職、13年間過ごしたのち秋田に帰ってきました。東京で学んだことを、生かせる環境が秋田にはあると思い、ケータリングやキッチンカーなどを運営してきたそうです。そして、この8月、ついにご自分のお店をオープンしました。
 大沢さんは、ここ岩崎が大好きとか!県南は寒天文化で有名です。そして受け継がれてきた郷土料理があります。しかし、昨今これを継承する人、できる人がいなくなってきたと感じていた大沢さん。「祖母は寒天を作れるけど、母は作れない。それが分かったとき強い危機感を覚え、郷土の文化を残していかなければという思いになった。そこで、おばあちゃんの家を改装してカフェを始めることを決めました。」と、話していました。
 また、お店にしたことで、誰でも自由に出入りできる。ここを地域の拠り所にしたいとも思っているとか。


 地域の地区センターでは、昨年から郷土料理教室も年5回開催しています。寒天文化をつないでいきたい、との思いで、料理教室では毎回必ず寒天料理をメニューに入れているそうです。(上の写真は昨年の料理教室の様子)

       
 この日も早速、学生たちに寒天を振る舞っていましたよ。食べた経験がない学生がほとんどで、皆、口々においしいを連発していました。中には料理教室にかなり興味を示した学生も!参加したい意気込みがすごかった。

       
 そして、岩崎地区の最後の訪問場所は、3体目の鹿島様!緑町町内会で管理している道祖神です。
 住民の高齢化、人口減で岩崎地域では、鹿島様を守っていくのも容易ではなくなってきています。それでも住民たちの努力で、わらの確保や作業動画の作成などの工夫を重ね、鹿島様が守られてきました。
 首都圏から参加していた学生は、「自分は東京出身、なので故郷がない。何かあったときに帰ってこれる場所があったらいいなと思い、今回参加しました。」と話していました。卒業しても、何らかの形でこの地に関わってくれたらうれしいですね!

 岩崎地区でのフィールドワークはここで終了!外気温はますます高くなっていましたが、この後、学生たちは湯沢市稲川地区、そして皆瀬地区へと足を運びます。この日のワークで得たことは、後日、中間報告会で話されます。学生たちが何を感じ、どんなことに取り組んでみたいと思ったのか!中間報告会の様子は、県の「あきた元気ムラ」アカウントのSNSで、お知らせする予定です。

 以上、湯沢市岩崎地区からお届けしました!