元気ムラの「ハレの日」の料理を紹介するシリーズ、第二弾!
能代市の「ごま巻き」「麦巻き」をご紹介します♪

能代市上町地域では、地域の伝統料理が得意な佐々木茂子さん(写真右)ら有志の方々が昔ながらの郷土のおやつを製作、販売しています。
8月上旬の酷暑の日、お祭りや、人が集う場でふるまわれてきた「ごま巻き」と「麦巻き」を製作していただきました。^^
なんと、茂子さんが一人で全過程をこなしているんですよ!

ちなみに前回ご紹介した料理教室のブログはこちらからどうぞ→ 能代市上町地域の“シゲちゃんの料理教室”で「赤ずし」作り♪

ごま巻き(ごまロール)★

県北地域でよく食べられている「ごま巻き」。こちらの地域では、お祭りの時に太巻きと一緒に客人に持たせたと言われています。
最近では「ごまロール」とも呼ばれているそうです。

まずは、生地を蒸してから焼いていくので時間を要する「ごま巻き」の製作から始めましたよ。

材料はとてもシンプルです。

   
あらかじめ2つのビニール袋に分量の砂糖、片方の袋に黒ごま、もう片方の袋に白ごまを入れ混ぜておきます。
実は、この2つのビニール袋、この後の様々な工程で使います。洗い物も少なくて済むし、料理名人ならではのアイデアですね♪

 

 
もち粉と砂糖、塩少々を入れたボールに、水を少しずつ加えていきながら、とろみがつくまでかきまぜたら生地が完成。後は型に流した生地を蒸していきます。生地が蒸しあがるまで15分くらい。その間に「麦巻き」を作りましたよ。

麦巻き

麦巻きは小麦粉に卵、砂糖、水などを混ぜて焼くお菓子です。 小麦粉の生地をくるくると巻くところから「麦巻き」と呼ばれ、秋田県の能代山本や南秋田郡でよく食べられています。現在も人が集う場があると、よく作られているようです。^^

 

 
今回の主原料は小麦粉、卵、牛乳。どこの家庭にもあるような食材ですね。
小麦粉は分量をふるいにかけ、卵や牛乳と混ぜて、さらに砂糖を加えてかき混ぜていきます。
生地の出来上がりはクレープの生地よりさらさらしている感じです。
生地が完成したら次は焼いていきます。四角いフライパンを用意していました。

 


フライパンに火をつけ温まったら、生地を薄く流しいれ蓋をします。焼きあがったら巻いてまた次の生地を薄く流し込みと、だし巻き卵を作る要領で巻いていきました。
茂子さんは慣れた手つきでくるくると・・・。熟練の技ですね(^^♪
 
きれいな麦巻きが出来上がりました♪ 巻きすで巻いて、適度に固まるまで時間を置きます。

さて、この間に、ごま巻きの生地が蒸しあがったようです。ごま巻きの製作に戻りましたよ♪


蒸しあがった生地を2つに分け、先ほどの黒ごまと白ごまの入れ、生地とごまをよく混ぜ込んでいきます。手で揉むように生地とごまをよく混ぜ込んでいきます。
 
生地とごまがよくからまりあったら、ビニール袋に入ったままの状態で、すりこぎ棒を使ってそれぞれの生地を伸ばしていきます。
 
生地が長方形になったら、最後の過程!
生地を重ねて巻いていくのですが、その前にビニール袋から生地を出さなければいけません。
茂子さん曰く、ここが最も緊張するところとか…はさみで慎重に袋の両脇を切り、生地の形を崩さないように上手に取り出していきます。
 


ビニール袋で生地の先端をつまみながら、取り出した2つの生地を重ねて巻いていきました。きれいにクルクルと慣れた手つきで巻いていきました♪
巻きすを使わなくても、手早くきれいに仕上げるところが熟練の技のようにも見えました。
ボールや巻きすを使わないのは、洗い物を少しでも減らしたいという本音もあるようですね。^^

 
麦巻き(写真左)とごま巻き(写真右)の完成です(^^♪

上町地域では、6月~11月にかけ、毎週日曜の10時から朝市を開催していて、この際に麦巻きやごま巻きが販売されることもあります。^^
また、地元では来客のときなど、今でも作られているようでうすが、茂子さんたち女性有志が運営する能代市上町の加工所「ときめき工房・ねま~る」でも、予約があれば販売するそうです。

※「ときめき工房・ねま~る」についてはこちらから。

以上、元気ムラの「ハレの日」の料理を紹介するシリーズ、第二弾「ごま巻き」と「麦巻き」をお届けいたしました。
次回は横手市保呂羽地域の「三杯みそ」です!お楽しみに♪

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●関連リンク
元気ムラの「ハレの日」料理(1)~五城目町浅見内集落の「煎りかまぶく」~
元気ムラの「ハレの日」料理(2)~能代市の料理名人茂子さんの「ごま巻き」と「麦巻き」~
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元気ムラの「ハレの日」料理(5)~仙北市田沢地域の「けいらん」~
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