画像:泉沢集落のセリ

 冬の秋田を代表する鍋料理「きりたんぽ鍋」に「いものこ汁」。その脇を固めるのに無くてはならないのが「セリ」です。独特の香りが、醤油ベースの鶏ガラスープに良く合い、根っこの“シャキシャキ”した食感もたまりません。

 セリの産地として湯沢市の三関地域が有名ですが、そのお隣、小野地域の泉沢集落でも古くからセリが栽培されています。積雪前までは露地栽培のセリが出荷され、雪が積もる冬になるとハウス栽培のセリが最盛期を迎えます。

 いくらハウスでも、秋田の冬はとても厳しいもの、そんな中でも美味しいセリが育つ秘密は「地下水」にあります。地下深くからポンプでくみ上げられた水は、地上の水に比べて温かく、セリの生育にぴったりです。自然のミネラルに富んだ地下水をたっぷり使うことで、みずみずしく美味しいセリが育つことが出来るのです。

 鍋にピッタリのセリですが、地元では、湯通ししたセリにキュウリの輪切り、塩、ショウガ、うま味調味料を混ぜて食べることもあります。味がなじんだら出来上がりの簡単なお漬物。セリの産地だからこそできる贅沢な食べ方です。

 泉沢のセリは、地元の道の駅や直売所などに出荷されています。12月~春先までが最盛期。是非、あなたも味わってみてください。

平成23(2011)年4月掲載
令和4(2022)年2月更新

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