横手市保呂羽(ほろわ)地域の金井神・上坂部(かないがみ・かみさかべ)集落にある「金位(かない)神社」は、農作、酒造り、医療の神としてあがめられている、村の鎮守の神「少彦名(すくなひこな)の神」が祀られている神社です。
建立された年代は不詳ですが、金井神に村ができたのは今から約400年前と言われており、また、120年前の明治24年(1891年)の社寺調べに神社の記録が残されているため、その間に建立されたものと考えられています。
金位神社では毎年、旧暦の6月5日に伊勢舞系の神子舞やお湯立て神事などの祭典が行われていましたが、現在は7月第一日曜日に行われています。
お湯立て神事には、五穀豊穣と地元の方々が健やかに過ごせるようにとの願いが込められ、お湯は神子様によって、参列した地域の方々に振り撒かれ、そのご利益をいただきます。その後、直会(なおらい)があり、金位神社の祭典は終わります。
お湯立て神事には、五穀豊穣と地元の方々が健やかに過ごせるようにとの願いが込められ、お湯は神子様によって、参列した地域の方々に振り撒かれ、そのご利益をいただきます。その後、直会(なおらい)があり、金位神社の祭典は終わります。
また、金井神で馬が飼われていた頃には、旧暦の4月17日に金位神社の境内で各家々の馬が並ぶお祭りがあったと記録に残されています。
毎年、元旦に集会場で行われている、「一礼(いちれい)」と呼ばれる集落の話し合いは、かつてはこの神社の社殿で行われており、地域の人々のよりどころとなっている神社です。
平成24(2012)年5月掲載
■参考資料
『大森町史』
こちらの記事もおすすめです
金井神・上坂部集落の活動 伊藤恭悦さん
横手市保呂羽(ほろわ)地域の金井神(かないがみ)・上坂部(かみさかべ)集落には、町内会や自治会といった組織がありませんが、集落運営を話し合う「一礼(いちれい)」が、元旦に坂部会館で行われています。 この時の...
地域活動
がんばるムラ人
保呂羽山 波宇志別神社
横手市の保呂羽山 波宇志別(ほろわさん はうしわけ)神社は、天平宝字元年(757年)の創建と伝えられています。本殿は保呂羽山の山頂、標高438メートル地点に鎮座し、参道には秋田藩主が参拝の際に籠を降りた「かご立場」、そし...
歴史
神社・寺
田植え時期のお料理
5月の端午の節句が終わると、農作業が本格化します。横手市保呂羽(ほろわ)地域の金井神集落では、田植え時期の郷土料理が伝わります。農作業の合間に食べる料理は携帯が簡単なものが重宝されました。 ●笹巻き もち米と笹を使用...
食
郷土料理
米菓子・餅