画像:まったぶ(またたび)の漬物

 「またたび」というと猫の大好物。
焼酎でまたたび酒を作る人もいますが、横手市保呂羽(ほろわ)地域の金井神・上坂部(かないがみ・かみさかべ)集落では、「またたび」のことを「まったぶ」と言い、まったぶを使った漬物をよく作ります。

  金井神では、虫こぶ状のまたたびを「女(おんな)まったぶ」、どんぐり状のまたたびを「男(おとこ)まったぶ」と呼び、「男まったぶ」ではまたたび酒を作り、漬物づくりには「女まったぶ」を使います。

  この「女まったぶ」を水にさらし、もんで綺麗にしたものを塩と水で漬け込んでいきます。何度も水と塩を替えて渋を抜き、塩漬けにしてできあがりです。食べるときは塩抜きをして食べます。焼酎をちょっと香りづけにふりかけることもあるそうです。

  味はサクサクとした木の実の食感と、食べたときにふわっと香るまたたびの香りが特徴的で、お酒のおつまみや、ご飯のおかずにもなる一品です。

平成24(2012)年5月掲載

こちらの記事もおすすめです

豊作祈願の「虫追い」

 横手市保呂羽(ほろわ)地域の金井神・上坂部(かねいがみ・かみさかべ)集落の両脇の道路に「ピン!」と張られた注連縄(しめなわ)。集落の田畑の豊作を祈願し、虫や病気が入ってこないようにと願いを込めて張られた注連縄...

伝統行事・イベント

季節の行事

保呂羽山 波宇志別神社

 横手市の保呂羽山 波宇志別(ほろわさん はうしわけ)神社は、天平宝字元年(757年)の創建と伝えられています。本殿は保呂羽山の山頂、標高438メートル地点に鎮座し、参道には秋田藩主が参拝の際に籠を降りた「かご立場」、そし...

歴史

神社・寺

正月のユリ根の祝い料理

 横手市保呂羽(ほろわ)地域の金井神・上坂部(かないがみ・かみさかべ)集落では、毎年正月の朝に、黒豆、ユリ根、とろろ昆布などが入った御膳が、精進料理として食べられています。金井神では、ユリ根は別名「よろ」とも呼...

伝統行事・イベント

郷土料理

季節の行事