にかほ市の旧釜ケ台小中学校から道路を挟んだ向かい側、プールの裏手に小さな土俵があります。その向こうの小高い丘の上には、神様として祀られている巨石があります。
この土俵を使い毎年、地元では「二十日盆」と呼ばれる8月20日に、奉納相撲が行われます。
夕方頃、小、中学生が集まってくるといよいよ奉納相撲の始まりです。
まずは神様へ参拝した後、総当たり戦が始まります。勝っても負けても賞品を貰えますが、勝った人が先に好きな賞品を貰えます。また、勝ち抜き戦では、5人抜きした人にちょっと豪華な賞品が用意されているので、子どもたちも張り切ります。
そんな賑やかな様子を見守る地元の大人たち、シートを敷いて重箱にいれた弁当を食べながら、楽しく相撲を見物します。お酒を飲みながら、のんびりとした心地よい時間が流れていきます。
土俵のそばには、明治以前と言われる街道跡がその形を綺麗に残しており、今はちょっと奥まった場所にあるこの神様と土俵が、かつては街道沿いで旅人を見守ったことが伺えます。
相撲が終わってほどなく、夜の闇が濃くなるころ、釜ヶ台多目的集会施設では、「釜ケ台番楽」がはじまります。
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