約2,600年前、鳥海山は大噴火によって山体崩壊を起こしました。その際、鳥海山に自生していたスギなどの巨木がなぎ倒され、その後、火山灰などが雨で流れ出した泥流によって土中深くに埋没しました。そして現在、冬師・釜ヶ台地域一帯には、こうした巨木の幹が、「埋もれ木」として眠っています。
冬師・釜ケ台地域の「埋もれ木」は、高級木材として知られています。
現代であれば天然記念物に指定され、伐採することを禁止されるような樹齢1000~1500年の巨木が、土の中で当時の姿を残したまま眠っています。
これらの希少な木材を利用して作られた木工品が高級品であるのも頷けます。旧釜ケ台小学校を訪れると、直径3mに及ぶ埋もれ木を輪切りにしたものが保管されており、古代、鳥海山麓一帯に広がっていた巨木たちの魁偉な姿が想像されます。
■参考資料
『現地説明看板』
『仁賀保町史』
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