にかほ市象潟地区のほとんどの村に伝承されており、「十二段獅子舞」の流れをくむと言われている「大日堂子ども獅子舞」は、明治以前から受け継がれてきたと言われており、小学生から高校生の男子が雲昌寺境内にある大日堂と土門吉右エ門宅で獅子舞を奉納した後、「門掛」(かどかけ)をしながら地域を練り歩く行事で、1月7日、8月7日に行われてきました。
 昨今、人口減少、少子高齢化の影響で、祭りを運営する人員も確保できず、現在は、「大日堂獅子舞」と名称を変え、男子だけでなく女子も参加を可として、1月と8月上旬の週末に行われています。

 門掛は、玄関前で獅子頭の口を噛み合わせ、お初穂と大日如来のお札を交換する一連の流れのことで、200軒以上ある小砂川地域を、全て回るのは1日がかりですが、男の子たちは家内安全、五穀豊穣、大漁豊作を祈願しながら、元気に家々を巡ります。

平成30(2018)年3月掲載
令和7(2025)年5月更新

■参考文献
『象潟町史 通史編』
『大日堂説明看板』雲昌寺境内

【関連リンク】産地直送ブログ
にかほ市小砂川地域で「大日堂子ども獅子舞が行われました」(2021年1月掲載)
にかほ市小砂川地域で「大日堂子ども獅子舞」(2019年1月掲載)

こちらの記事もおすすめです

手長足長伝説

 にかほ市・小砂川地域には、約1200年前、三崎山(現在の三崎公園一帯)に住んでいた「手長足長(てながあしなが)」と呼ばれた怪物の伝説が伝わります。手を伸ばせば鳥海山の頂まで届き、足はひとまたぎで飛島まで届くといわれ...

歴史

史跡

日本海の絶景「小砂川海岸」

 にかほ市・小砂川地域の小砂川海岸は、日本海の荒波で削られた険しい崖が立ち並び、「千貫岩」「トンカ石」「カモメ石」など、一つ一つの岩に名が付けられた奇岩怪石が見応えある景色を作り出しています。日本海に浮かぶ飛島と...

自然・施設

ビューポイント

小砂川の岩ガキ

 にかほ市の小砂川(こさがわ)沖で採れる天然岩ガキは、海中から湧き出る、ミネラル豊富な鳥海山の伏流水の影響により、とろりとした甘さが特徴です。6月から8月のお盆前の期間は、ウエットスーツを着込んだ漁師が、海にもぐって...

買う

直売所