画像:滝集落の滝

  由利本荘市・滝地域には、決まった名前はついていませんが立派な「滝」があります。その滝の周辺には秋になると紅葉の赤が映えてとても鮮やかです。また、滝の近くにある村には、地図にも掲載されていない集落内だけでの呼び名があり、滝の横にある村は「滝の脇」、滝の上流にある村は「滝の上」と呼ばれています。 

 林業で栄えた滝集落では、昔は山で伐採した丸太を川に流して運んでいたため、この滝にも丸太が流れていきました。その運搬作業は、槍状の「長とび」という道具を丸太に突き刺し、川を流れる丸太の横をずっと歩いていくという、大変な作業でした。その丸太を拾い上げたのは子吉川に架かる「本荘大橋」のあたりで、今の整備された道路で片道、徒歩およそ5時間かかる道を、丸太と一緒に歩いたそうです。
 そんな時代の流れとともに、今日も滝集落の滝は流れ続けています。
 
平成24(2012)年5月掲載

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