画像:あんぷらのお塩煮

 秋田県男鹿半島では「じゃがいも」のことを「あんぷら」と呼びます。呼び名の由来には諸説ありますが、オランダ語の「アンプール」が語源ではないかと言われています。アンプールはりんごを意味し、じゃがいもはりんごのように体に良い、「畑のアンプール」が「あんぷら」と変化したと言われています。
 
 男鹿市の中石地域では、太平洋戦争中、主食の米の代用品としてあんぷら(じゃがいも)をよく食べていました。現在も春彼岸(3月下旬)に行う百万遍念仏の準備作業の合間にあんぷらが登場します。あんぷらの皮を剥いて鍋で塩茹ですれば、あんぷらの「お塩煮(おしょに)」の完成です。まだ冷え込みが続く季節、体も温まりお茶請けにぴったりの料理です。
平成26(2014)年2月掲載
 
■参考文献
「日本の食生活全集 秋田」編集委員会『聞き書 秋田の食事』

 

こちらの記事もおすすめです

中石の盆踊り

 男鹿市中石地域の盆踊りは、住民の80歳代の方が「物心ついたときにはもう盆踊りが行われていた」と話しており、始まりははっきりしませんが、昔から受け継がれてきた行事です。  中石公民館の広場に建てられたやぐらの上で...

伝統行事・イベント

郷土芸能

広報「たかおかさん」

 「広報たかおかさん」は男鹿市の中石自治会が独自に作っている広報紙です。名称は地域の北西に位置する「高岡山(たかおかさん)」から取りました。年2回(3月、11月)発行し、男鹿市の広報紙と一緒に自治会の広報係が全83世...

地域活動

その他

中石の男鹿梨

  男鹿梨の里で知られる中石(ちゅういし)地域は、『男鹿五里合民俗誌』によると、江戸時代に越後(現在の新潟県)の人が梨の苗木を中石で植えたのが始まりと伝わり、明治21年(1888年)頃から本格的に和梨栽培が行われるよう...

買う

野菜・果物

直売所