赤穂浪士を舞う「大沢壮士舞」
「大沢壮士舞」が藤里町大沢地域に伝わったのは明治30年頃と言われています。当時、諸国巡業していた男女数名の武芸者が大沢地域に立ち寄った際、剣、槍、長刀などの武技を披露し、戸嶋ミナさんという大沢在住の女性に剣舞を教え、さらに戸嶋さんが集落の女性に伝授したと伝わります。
大沢壮士舞は、5月初旬に行われる「熊野神社祭典」、10月下旬の「藤里町町民祭」、11月の大沢地域のイベント「けやき祭り」で披露されます。「一幕」と「二幕」の二部構成で、元禄14年に起こった赤穂志士の吉良邸討ち入りを、扇と刀を使いゆったりとした舞で主君の仇を討とうとする志士の姿を表現しています。もともとは女性のみに伝承された大沢壮士舞ですが、現在は男子も踊りに参加しています。
舞の継承には藤里町と大沢自治会が関わっています。藤里町教育委員会・生涯学習係では、町の子ども達を対象に地域の郷土芸能・文化を学んでもらう「少年教室」を開催しており、この教室でも大沢壮士舞を指導しています。
また、地元・大沢地域では有志で作る「壮士舞保存会」が保存に取り組んできましたが「伝承は地域全体で取り組もう」と、20年程前に大沢自治会の「芸能保存部会」に組織を組み込み、地域一帯となり伝承の保存に関わっています。
■参考文献
『藤里町史』
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