写真:湧き水

 北秋田市の旧阿仁町の「中田地区」に位置する伏影地域は、住民の名字は、伊東と伊藤、全て「イトウ」性です。江戸時代の延宝年間(1600年代)の記録では12戸あり、その規模は約200年たった現在もほぼ変わっていません。
 
 伏影のある中田地区は、根子(ねっこ)、笑内(おかしない)、萱草(かやくさ)の4集落で構成され、毎年、4集落の自治会メンバーにより「中田地区正副会長会議」が開催されています。
 
 平成24(2012)年には、秋田県で伏影地域の全戸を対象に「明るさ・希望調査」が行われました。地域の今後を考えていくための住民の意識調査で、アンケートでは、多くの住民が地域の宝に「水」をあげました。湧水の里であり、山から湧いてくる清水で飲用水、農業用水をまかなっていて、砂防ダムから簡易水道で各家庭に水が引かれています。

 昨今は、高齢者単身世帯や空き家が増えてきたため、自治会活動するのも大変になってきましたが、伏影を出て地域に実家が残る元住民にも自治会に参加してもらっています。そのため、自治会役員の中には、住居が他地域にある方もいます。

平成25(2013)年6月掲載
令和7(2025)年4月更新

 

 

 
 
 

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