画像:まったぶ(またたび)の漬物

 「またたび」というと猫の大好物。
焼酎でまたたび酒を作る人もいますが、横手市保呂羽(ほろわ)地域の金井神・上坂部(かないがみ・かみさかべ)集落では、「またたび」のことを「まったぶ」と言い、まったぶを使った漬物をよく作ります。

  金井神では、虫こぶ状のまたたびを「女(おんな)まったぶ」、どんぐり状のまたたびを「男(おとこ)まったぶ」と呼び、「男まったぶ」ではまたたび酒を作り、漬物づくりには「女まったぶ」を使います。

  この「女まったぶ」を水にさらし、もんで綺麗にしたものを塩と水で漬け込んでいきます。何度も水と塩を替えて渋を抜き、塩漬けにしてできあがりです。食べるときは塩抜きをして食べます。焼酎をちょっと香りづけにふりかけることもあるそうです。

  味はサクサクとした木の実の食感と、食べたときにふわっと香るまたたびの香りが特徴的で、お酒のおつまみや、ご飯のおかずにもなる一品です。

平成24(2012)年5月掲載

こちらの記事もおすすめです

正月のユリ根の祝い料理

 横手市保呂羽(ほろわ)地域の金井神・上坂部(かないがみ・かみさかべ)集落では、毎年正月の朝に、黒豆、ユリ根、とろろ昆布などが入った御膳が、精進料理として食べられています。金井神では、ユリ根は別名「よろ」とも呼...

伝統行事・イベント

郷土料理

季節の行事

霜月神楽

 横手市保呂羽(ほろわ)地域の波宇志別(はうしわけ)神社に伝わる「霜月(しもつき)神楽」は、今年の収穫に感謝し、来る年の五穀豊穣を祈願する神事です。 1200年以上の歴史をもつと言われる霜月神楽は、夜を徹して行われま...

伝統行事・イベント

伝統行事

金井神・上坂部集落の活動 伊藤恭悦さん

  横手市保呂羽(ほろわ)地域の金井神(かないがみ)・上坂部(かみさかべ)集落には、町内会や自治会といった組織がありませんが、集落運営を話し合う「一礼(いちれい)」が、元旦に坂部会館で行われています。  この時の...

地域活動

がんばるムラ人