画像:なんこ鍋


   かつて日本一の鉱山の町として栄えてきた北秋田市。
その昔、阿仁鉱山のひとつである三枚鉱山で働いていた鉱夫が、粉塵を吸い込んで起こす“よろけ”(珪肺症)に苦しめられ動けなくなってしまいました。そのとき放牧されていた馬が沢に落ちて死んでしまい、その馬の肉を食べてみたところ、体力が回復、元気になったそうです。その時に作られた馬肉料理が元祖となって、「なんこ鍋」が誕生しました。その後、北秋田市を中心に北海道などにも広まったとされています。

 
 「なんこ鍋」は、馬の肉やホルモンを、臭い消しのショウガなどと一緒に柔らかくなるまで煮込み、醤油や味噌などの様々な調味料で味付けした料理です。地域や家庭によって入れる材料や調味料が違うため味は様々。ここ上小様地域では、馬肉そのものの素材の味を活かしたシンプルな調理方法で食べられています。「なんこ鍋」は、ご飯のおかずや酒の肴など、老若男女問わず広く親しまれてきました。県外の方々には、なかなかお目にかかる機会がないかと思われますが、北秋田市内にある道の駅やお土産屋、また、インターネット通販などで購入することができます。
平成24(2012)年5月掲載

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