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風土を楽しむ

栄友和会と旭岡山神社梵天行事

画像:栄友和会と旭岡山神社梵天行事

  旭岡山神社梵天行事(あさひおかやまじんじゃぼんでんぎょうじ)は、かまくらと並ぶ横手市の大きなお祭りで、280年もの歴史を誇る伝統行事です。毎年2月17日には、会場のかまくら館前から神社までの道路は出場団体と観光客でいっぱいになります。平成25年(2013年)は33本の豪華絢爛な梵天が練り歩きました。

 
 旭岡山神社の梵天行事で特筆したいのが、梵天本体の一番上の部分「頭飾り」の豪華さです。毎年、工夫を凝らした「頭飾り」が作られ、その豪華さや出来栄えを競い合います。
梵天を支える棹(さお)の長さは4m30㎝、中には頭飾りの高さが1m80㎝を超えるものもあり、全長6m以上にもなります。重さは30㎏~40㎏が平均とされ、一人で持てないものは梵天と認められないことから、いかに見栄え良く、軽く作るかを問われます。
 
 大屋地域の隣に位置する外ノ目集落では、大屋地域を含む栄地区を巻き込むため「栄友和会」を平成14年(2002年)に結成しました。栄友和会は旭岡山神社梵天行事の前日に行われる梵天コンクールで平成19年(2007年)に特選(優勝)に選ばれました。その武田信玄をモチーフに作られた「頭飾り」は、今もかまくら館内に展示されています。
 平成25年の2月16日に行われたコンクールでは壱等(準優勝)を受賞し、干支の蛇や鳳凰をあしらった「頭飾り」で周囲を圧倒しました。毎年のようにコンクールでは上位に入賞し、比較的歴史の浅いチームながら注目を集めています。
 
 梵天作りには1ヶ月近くの時間を有します。
梵天の頭飾りは毎年作り直され、その設計も自分たちで行います。どんな材料が良いのか、どの材料が軽いのか、試行錯誤で作られます。
 梵天が出来上がると、梵天行事の1週間ほど前に地域でお披露目をします。
軽トラックに頭飾りが乗せられ、スピーカーでぼんでん唄を流しながら栄地区内を回ります。中には集落内のほとんどの方が梵天のお披露目に顔を出すところもあります。
 お披露目後に梵天を一部作り直すこともあり、梵天にかける情熱が感じられます。
 
 梵天行事の当日、先頭の団体は旭岡山神社に向け、我先にと小走りで出発します。かまくら館から旭岡山神社までは山道も含め4㎞もの距離があります。
 北風吹きすさぶ2月、向かい風にあおられながら30㎏~40㎏の梵天を支える姿には男気を感じずにはいられません。
 
旭岡山神社の入り口の山門が第一の難関です。先に到着した団体が通すまいと梵天を押し返してきます。
 押し合いへし合いが何度か続いた末「ジョヤサ、ジョヤサ」の掛け声と共に、梵天が山門をくぐり抜けます。
 最後の難関は旭岡山神社へと続く急な坂です。全員でスクラムを組むようにし、雪に足を取られ、後ろにひっくり返りそうになりながらも両手がふさがる梵天の持ち手を後ろで支えて上がっていきます。
 
 男気あふれる梵天行事を幼い頃から見て育った若者たちは「梵天を上げたい」と憧れを持つのだと言います。今回、梵天行事に参加した若者たちもそういった憧れを実現させた方々です。
 雪の上に残されたわら靴の紐と足跡に、戦いの余韻を感じずにはいられませんでした。
 
 
【産地直送ブログ】
2013年8月掲載

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