本文へスキップ

語りを聞く

冬師部落自治会

画像:冬師部落自治会

 
にかほ市の鳥海山の麓に位置する冬師集落は、美しい湿原の里として知られています。「冬師部落自治会」は、近隣の釜ヶ台、上坂、下坂の3集落との協働作業を大事に続けてきました。隣の釜ヶ台集落にある水芭蕉公園の5月の花植えを始めとした整備を、集落合同で行っています。また、4月下旬に行う冬師湿原の野焼きは、写真愛好家も訪れる地域の風物詩です。この作業も上坂集落と冬師集落が合同で行い、冬師集落の各家庭から必ず一人は参加して地域の環境整備を続けてきています。
 
冬師部落自治会は、これまでの地域活動に加え、2010年度から新たな活動に取り組み始めました。秋田県の元気なムラづくり“チャレンジ支援事業”を活用し、冬師集落に伝わる「冬師番楽」と、わら細工を制作する「冬師集落伝統細工制作グループ」の後継者育成を目的に、自治会で両組織のバックアップを行っています。
 
秋田県の無形民俗文化財にも指定されている「冬師番楽」は、囃子の笛吹きの後継者がおらず、後継者の育成が大きな課題となっていました。このため、現存する個々の冬師番楽の映像を演目順に一つのDVDにまとめ、後継者育成用に使用しています。このDVDは番楽関係者や集落内でも好評で、県外に出た集落関係者からは「保存用に欲しい」という声が冬師部落自治会に寄せられたそうです。お盆の番楽本番には、由利本荘市在住の笛吹きの名手を呼ぶなどして、地域行事の継続に取り組んでいます。
 
新しい活動の中で冬師部落自治会が最も力を入れているのが「わら細工」を中心とした体験メニューの提供です。冬師集落でわら細工を制作する「冬師集落伝統細工制作グループ」は、メンバーの年齢が7090歳と高齢化が進んでいます。冬師部落自治会では、集落に伝わる技術の継承のため、わら細工の材料として草丈が長くて柔らかい「ササニシキ」を栽培しており、2010年からは田植えから稲刈り、そしてわら細工作りを体験できるグリーンツーリズム活動を始めました。
 
少子高齢化が進み、地域住民の活気が下向きになっていた冬師集落ですが、冬師部落自治会の地道な取り組みが、少しずつ活気を生み出す原動力となっています。
2011年4月掲載

ページ上部へ戻る