
6月14日(日曜日)、能代市の梅内聚落(うめないしゅうらく)で行われた「森林(やま)の手入れ体験」にお邪魔してきました。梅内聚落は、白神山地が源流の種梅川沿いに点在する11の小集落で構成された地域で、広大な山林を所有し、住民が古くからその恩恵を受けて生活してきました。
この梅内聚落の宝である森林(やま)を守り育て、豊富な資源を活用して地域を元気にすることを目指して、平成24年に設立されたのが「二ツ井宝の森林(やま)プロジェクト」です。「森林(やま)の手入れ体験」は、このプロジェクトが年2回開催している催しで、一般の方にチェンソーの操作、間伐材を利用したまきや木工品づくりを体験してもらい、交流を通じて山の魅力を広く伝える活動です。
※「二ツ井宝の森林(やま)プロジェクト」についてはこちらをご覧ください。(元気ムラサイト)
好天に恵まれた当日の様子をご紹介します!

午前9時の開会に合わせて、秋田市や能代市からの参加者8人と体験をサポートしてくれる聚落の方々12名が「梅内聚落コミュニティセンター」に集まってきましたよ。
開会式のあいさつの中で、梅内聚落の区長(プロジェクト代表)は、地域で取り組んでいる活動について紹介しました。その中で、梅内聚落が「山下太郎顕彰育英会」から地域文化奨励賞を受賞することになったとのうれしい報告がありました!この表彰は、アラビア石油の創業者である山下太郎氏(横手市大森町出身)の遺徳を継ぎ、地域文化の発展に寄与した団体に贈られているものです。

続いて、「二ツ井宝の森林(やま)プロジェクト」による森林を守る取り組み、伐採してきた木の加工・販売、森林に親しんでもらう体験活動について、詳しいお話がありました。
また、事務局からは、安全に楽しく体験するため、チェンソーパンツの着用についての説明があり、参加者は熱心に耳を傾けていましたよ。

その後、車に乗って林道を走り、体験会場である「宝の森林(やま)」に向かいました。当日は気温が30度近くまで上がりましたが、会場に着いて車を降りると、森林の中は澄み切った心地よい風がそよいで涼しく感じました。
参加者は貸し出されたヘルメットとチェンソーパンツを着用した後、まずは準備体操で体をほぐします!


最初に、スタッフが杉の伐倒の様子を見せてくれましたよ。まず、切り倒す方向にチェンソーで「受け口」と呼ばれる切り口を作り、反対側の幹に「追い口」をチェンソーで入れた後、そこにくさびを打ち込むと、木はゆっくりと倒れていきました!高さ約20メートルの杉の木が倒れる瞬間は迫力があります。

いよいよ、チェンソー体験の始まりです!参加者にチェンソーと目を保護するゴーグルが貸し出されました。チェンソーの扱い方について、「土には砂や小石が含まれているので、土を切らないように!」「刃の先端が木に触れると手前にはね返ることを、キックバックと言います。これには十分注意しましょう。」など、スタッフが分かりやすく説明してくれます。適切なアドバイスをしながら、参加者に寄り添ってサポートしてくれる梅内聚落の皆さんの姿が印象的でした。
女性の参加者は、「木にチェンソーの刃をあてた瞬間、持っていかれそうですごく怖かったです。」「でも、大事なのは、思い切り!」と、初めての体験を楽しんでいましたよ。スタッフは、「力を入れて木を切るのではなく、刃を木にあてがいチェンソーの重さを利用してゆっくり切っていく感じをつかむことが大事!」とアドバイスしていました。

杉の木は、運搬車に乗せられる長さにそろえて切断されました。杉の丸太を、参加者とスタッフが力を合わせて運搬車に運び込みます。運搬車から軽トラックに積み込まれた杉の丸太は、次のまき割体験会場の「馬子岱土場」に運ばれました。

「馬子岱土場」は、まきに加工した後、乾燥・保管をしている場所です。同聚落では、この土場で原木にナメコとシイタケの種菌を植え付ける作業なども行っているそうです。
この土場では、まき割作業を体験します。まき割というと、おのを使って割るイメージがありますが、ここでは専用の機械を使って、丸太を半分に切ってまきを作る作業を行います。スタッフから杉の丸太をセットしてもらった後、参加者が機械を操作すると、刃に向かって丸太がゆっくりと移動し、大きな2つのまきが完成しました!まき割を体験をしたところで、午前の部は終了しました。


お昼は、コミュニティセンターに戻り、地元名産の手打ちそば「田の源そば」と古代米のおにぎり、山菜料理などをいただきました!梅内産の食材づくしの昼食は好評で、そばをお代わりする人もいましたよ。
この体験イベントには、毎回絶えることなく参加の申し込みがあります。事務局の方にその理由を伺ってみたところ、「普段は体験できない非日常的な時間を楽しみたいという気持ちが申し込みにつながっているのではないでしょうか。」とのお話でした。中には、自宅でまきストーブを使っているので、自分でもまきを作ってみたいと参加される方もいるそうです。


午後からの体験は、丸太いす作りです。専用の機材を使って、杉の幹の表面を整える体験を楽しみました。
そして、スタッフの方が「燃え杉くん」を作っているところを実演して見せてくれました。これは、杉の丸太で作った焚火トーチです。マッチ1本で簡単に着火し、1時間くらい燃焼するので、キャンプファイヤーや焚火が簡単に楽しめる優れもの。「掛け杉くん」(杉の先端の枝を利用したキーホルダー、ネックレス掛け)、「生え杉くん」(杉の丸太をくり抜いた園芸用プランター)とともに「秋田杉の3兄弟」として、「道の駅ふたつい」で販売されています!

最後は、梅内聚落林で山菜採りも体験しました。ミズがたくさん採れましたよ。
この次の「森林(やま)の手入れ体験」は、令和8年9月6日(日)に行われる予定です!.jpg)
以上、能代市梅内地域からお届けしました。
(おまけ)
コミュニティセンターに表彰状が2枚飾られているのが目を引きました。左が「地域環境保全功労」で環境大臣賞です。これは地域の環境保全に関して長年にわたり顕著な功績があったとして贈られたものです。右は「過疎地域持続的発展優良事例表彰」で総務大臣賞です。森林資源や山菜などを活用して、収益を生み関係人口の創出にも取り組んできた活動が評価され贈られたものです。大臣表彰を2つも受けているなんて、本当にすばらしいですね!