秋田市河辺岩見山内地区に位置する鵜養地域は、秋田市河辺を流れる岩見川の源流、大又川と小又川に囲まれるように集落を形成しています。
ここで原木しいたけ栽培を黙々と営んできた石塚満さん(75歳)。石塚さんの今をご紹介します♪

秋田市鵜養地域の風景

集落内の水路


1.原木しいたけ栽培との出会い

35歳まで大館市で会社員をしていました。その頃、「自分のしたい仕事は本当にこれなのか、いや違う、自分で物を作り出すことをしたいのだ。やはり農業だろう。」と、それまで勤めていた会社を退職。農業に従事する決断をしました。ところが、何に取り組んだらよいのか、これといった強いこだわりがなかったのです。

しいたけが植菌されている原木を置いているビニールハウス


そこで、近隣の農協など三つの公機関へ相談の手紙を出しました。そんなとき県から指導員が石塚さんを訪ねてきました。『ここの環境は原木しいたけの栽培に適しているよ。』とアドバイスを受けたのです。そして、40歳から原木しいたけの栽培に取り組みます。


2.原木しいたけの栽培とは

スーパーに並んでいるしいたけは、「菌床」での栽培が主ですが、「原木しいたけ」は木から直接生えてくる“しいたけ”。その独特の香りと肉厚な歯ごたえは、まさに本物の“しいたけ”で石塚さんの朝は、前日にビニールハウス(以下:ハウス)内から採取したしいたけを、出荷のために選別し、袋詰めするところから始まります。1~3月を除いては、ほぼ毎日、この作業を繰り返しているそうですよ。



その後、原木を置いている山へ、植菌していた木を取りに向かいます。

石塚さんのホダ場(植菌されている原木を置いている森林)

この原木も、岩見三内の山々から切り出された木で、ナラやクヌギが主とか。

石塚さんのホダ場は紅葉の季節になると、木の枝も
地面も秋色に染まります♪

しいたけの菌を植菌した原木

1~3月に植菌した原木を、5月になるとホダ場へ運びます。ホダ場に1年~1年半近く置き、菌が原木にいきわたるようにします。現在、ホダ場には2500本ほどの原木があります。この中から130本ほど、ハウスへ運んできます。

水槽に原木をつけてる様子


ホダ場から持ってきた原木を水槽に漬けること約10日間(夏場は1週間)、その後取り出し、ハウス内の棚に陳列します。



ビニールハウス内の棚に並ぶホダ木


適温に置くことで、ようやく“しいたけ”が生えてきます(^^♪

めいっぱいの笑顔ですね ^^)


3.後継者がいたらなあ。。。

「毎日、お一人でこのような作業を繰り返し、大変でないですか?」と伺ったら、「大変だけど、私の“しいたけ”は美味しいと評判で、喜んでくれる人が沢山いる。春先には、植菌した原木を販売してほしいという問い合わせも多いからね。素人が菌の植え付けから始めても、なかなか思うように“しいたけ”は育たないよ(^-^;」と、石塚さん。ご自身が育てる“しいたけ”に誇りをもっています!
「県内でも原木しいたけの栽培をしている人は少ないはず。県央部では私ぐらいではないかな。私がいなくなったら、ここのホダ木を管理する人がいない。それは本当にもったいないだろう!私の跡を継いでくれる人がいたら、全ての技術を伝授したい。」

伏伸(ふのし)の滝

殿渕(とのぶち)

地域には「伏伸(ふのし)の滝」「殿渕(とのぶち)」などの観光スポットが多くあります。
見どころ沢山のこの地で続く原木しいたけ栽培が、いつまでも続くことを願います。


おまけ^^

原木しいたけを使った料理

地域のお母さんたちが作ってくださった、原木しいたけフルコース(^^♪
やはり美味だったようです♪