1月30日(木)、横手市の浅舞地区交流センターにて、「第2回地区交流センター大交流会」が開催されました!
地区交流センターに関わる人々が集まり交流を深め、お互いの取組や活動を学び、体験することにより、各地区における活発な活動を促進することを目的に、昨年初めて開催され、今年2回目の開催を迎えました♪ この日はスタッフ含め170名近くが参加しましたよ^^
当日の様子をお届けします!


●会場になった「浅舞地区交流センター」

今回の交流会は、「自慢発表」、「講演」、「体験交流会」の3部構成になっていて、テーマを「~ザ・防災!~」と決め行われました!
まず、自慢発表では、2地区のセンターから活動が紹介されましたよ♪

●黒川地区交流センター・・・「地域ぐるみで推進する防災事業」
            
黒川地区交流センター運営協議会が発足してからまだ2年目とのことですが、4つの部会が設けられていて、その中の「安心・安全お届け隊」の活動紹介がありました。4つの部会の中でも一番の大所帯のようです。

今年度の部会(7/24)で、避難訓練を行い、「FMB(ファーストミッションボックス)」を使い、地域住民独自で避難所の開設と運営を行ったそうです!

FMB(ファーストミッションボックス)」とは?と思われている方もいるかもしれません。お話によりますと、避難所に関する経験や知識がなくても、誰でも避難所の開設ができるようにと設けられたもので・・・・・・
☆最初に⇒ファースト
☆やるべき任務を⇒ミッション
☆記載したカードと必要な資材を入れた箱⇒ボックス

訓練のあとに、参加者皆で振り返りを行い、課題もしっかり見えてきたとか。

          

          
なんと避難訓練翌日(7/25)、実際に大雨被害があり避難所を開設することになったそうですが、前日の避難訓練が大いに功を奏し、住民だけでスムーズに運営が進められたそうです。
今後は、備蓄品の効率的な収納とFMBの整理、自主防災組織の構築に向けて、若い世代も巻き込んで、行っていきたいとのことでした。

そして…一つの発表が終わったらすぐに、会場の皆さんに、付箋紙に質問や感想を書いてもらうスタイル♪
          


書き終えた付箋を横手市職員がその場でスイスイと回収を始めましたよ!        

   
その後、会場の裏手で、職員の方々が急ピッチで付箋の内容ごとに仕分けをし、模造紙に貼り付けていましたよ(^^)

その間に、2地区目の発表です。
●西成瀬地区自主防災連合会・・・「地域を創る自主防災活動」
   
西成瀬地区は9集落で構成されていますが、それぞれの集落の後方に大きな山と大小の沢が存在し、土砂災害や水害が心配される地域です。
そのため、平成27(2015)年、自主防災組織の立ち上げに向けて各集落のリーダーを集め防災研修会を開催、翌2016年、自主防災組織を各集落ごとに一斉に立ち上げ、同時に地域一体の防災活動推進のため、「西成瀬地区自主防災連合会」を設立しました。
平成29(2017)年には、コミュニティ助成事業により、ヘルメット、投光器、発電機等の防災用品を購入し、各集落独自で防災活動を続けてきたそうです。
コロナ禍には、なかなか人が集まることができず、地域一体の防災活動ができませんでしたが、それでも“災害はいつくるかわからない”と、リーダーたちを集め研修会は、毎年、かかさず行っていたそうですよ^^


そんな活動が評価されたのか、県や国の名誉ある賞を受賞し、活動の励みになっているそうです!


さて、職員が回収した付箋はどうなったかというと、今回、ファシリテーターを務めた斎藤氏(都岐沙羅(つきさら)パートナーズセンター)が、回収した付箋の内容を見ながら、発表した地区の皆さんに質問していきました。
   


まずは黒川地区交流センターへの質問!
「FMBを指導してくれたのは誰ですか?これは役にたちましたか?」という質問に、「行政の担当者から教えていただきました。非常に役にたったし、成功でした!」との回答がありました。会場でも頷いている方が見受けられましたよ♪

また、西成瀬地区自主防災連合会へは・・・
「どうしてこんなに多くの人が世代を問わず、防災活動に参加してくれているのか?」の問いに
「うちの地域は頻繁に災害にあっているということもあります。地域が小さいこともあり、“”の心が根付いているのでしょう。また、標準語教育を明治の時代から地域ぐるみで行っていることも関係しているのかもしれないです。」と回答がありました。

このあとは、ファシリテーターを務めた斎藤氏から、新潟県の事例をもとに講演が行われました。


    

新潟県村上市の高根集落の活動についてのお話。

県の最北部に位置し、人口500人あまりの集落ですが、祭りとなると、あえて店も民家もない場所で行い、最も儲かる業種の独占権を若者に与え、食料、飲料を市販価格とほぼ同じ価格で販売しているそうです。利益はすべて青年会の活動費になっているとか(^^)
その利益で、若者は集落の行事や予定を記載したカレンダーを作成し、クリスマスにサンタクロースに扮して、各世帯に配布♪これが単独のご年配世帯にたいそう喜ばれ、配布したものより高価なものを逆にいただいてくることも・・・また、見守り活動にも繋がっているようです。

        
コロナ禍には、帰省してこられなった集落出身者の情報収集を必死に行い、実家へのメッセージカードを依頼して送ってもらい、クリスマスにカレンダーと一緒に届けたところ、たいそう喜ばれたそう(^^) そして、このメッセージカードを集めたことで、集落住民の方の緊急連絡先を把握することができ、一石二鳥だったようです♪


このような活動が、どんどん進化していき、現在では、災害が起きると、高根集落への行政支援より早く、災害発生2日後には集落単独でボランティアセンターをたちあげ、災害時の物資支援や各世帯の情報収集がスムーズにできているそうです!
今では、集落の子供たちもサンタクロースになり、クリスマスにはご老人世帯を回っているそうですよ♪
さらには、近年、周辺の集落にも、高根集落のサンタクロース活動が飛び火しているという相乗効果も!クリスマスの時期にサンタクロースに扮して家々を回ることは、不審者とも思われにくいため、よい見守り活動になっているそうです。
素敵な連鎖反応ですね^^

   
最後に、実際にやってみることで、問題、課題はより鮮明になる、何をどこまでやるべきなのかがハッキリしてくると話しておられました。

斎藤氏の講演のあとは、皆さん、楽しみにしていた「交流会」!

今回は、テーマが「防災」ということもあり、各種の防災グッズ展示や、事例発表地域以外の防災活動の展示が多数でした。



   
元気ムラ登録地区の金沢地域は、センター事業として取り組んでいる防災活動の紹介が盛りだくさん!



      
事例発表した黒川地区交流センターからは、「FMB」ボックスの展示!

      
その他、他地域の工夫された取組も多数、展示されていました。



            

            
防災食から、テントや簡易トイレと、この場で防災に関する新たな備品を発見した方も多かったのでは!
簡易ベッドには実際に体験した方が「クッション性があって寝心地がいいな」という声も♪

   
GBビジネスにも取り組んでいる保呂羽地域からは、自治会の山菜部会のお母さんたちが、山菜料理の試食品を提供していました♪



        
さらに、境町地区交流センターからは「境町カフェ」が珈琲とお菓子を提供していましたよ♪
「境町カフェ」は協議会の部会に属してはいないそうですが、カフェ活動は4つの部会の活動趣旨に当てはまることから、4部会の様々なスタッフが集まり行っているコミュニティカフェです。出されている珈琲は、増田町で焙煎所を営む「栗谷珈琲焙煎所」さん。公民館講座を受講した縁で店主とつながり、栗谷さんの珈琲を提供しているそうです。




会場内では、いたるところで住民同士の交流に花が咲いていましたよ(^^♪

中には、「私の地域は市の中心部で災害も少ない場所で、なかなか住民の防災に対する意識が薄いのですが、今日、学んだことを持ち帰り、今後の活動の励みにしたいです。」と、話していた地区交流センターの方もいました。


最後に、斎藤氏から「防災備品は一部の役員だけでなく、地域の皆が使い方を把握していなければならない。有事のときには役員たちは動き回っていて備品を扱う状況にないからです。一人ひとりがきちんと使用法を把握するために、こういう集まりがある時に防災グッズを展示して実際に触れることが必要。例えば境町カフェがあるときに、掛け合わせるとか。ぜひ、今日、得た情報を各地域に持ち帰り生かしてほしいです!」と、締めの言葉がありました。

今回の「地区交流センター大交流会」、防災一色の感がありましたが、災害はいつ発生するか予期できないもの。
この日の会が、今後の横手市の皆さんの活動の励みになることをお祈りいたします!

以上、横手市の地区交流センター大交流会の様子をお届けしました!

おまけ(^^♪
        
横手市職員の西川さんが、素晴らしい衣装に身を包み、歌われているYouTube!
市職員が撮影、編集したものですが、開演前にステージで上映されていて、会場の皆さんの微笑ましい笑みを集めていましたよ♪