7月19日(日)に、横手市・木下地域で「鹿嶋様祭典」が行われました!
今年も賑やかな祭りの季節がやってまいりました!
19日は木下地域だけでなく、他の地域でも鹿嶋様祭典が行われました。町の中を車で走ると、外で直会をしている地域もあり、とても賑やかでした。
鹿嶋様祭典は、木下地域最大のイベントで、400年以上の歴史を誇るお祭りです。
朝早く、鹿嶋様作りには38人が参加しました!
鹿嶋様の伝承のため、昔から鹿嶋様作りに参加していた方から鹿嶋様の腕や足などの作り方を教わりながら進めていきます。
子供たちにも伝統を知ってもらおうと、鹿嶋様作りの見学も呼びかけており、小学生2人が見学に訪れていました!
子供たちに付き添うお母さんは、20年前までは鹿嶋様祭典と同じ日に子供たちが恵比寿俵を担いで地域内を練り歩いていたと、思い出を話してくれました。恵比寿俵の中にはお菓子やお餅が詰められていて、お祭りの後に恵比寿俵を壊すのが楽しかったそうです。
こちらは、「ガツギ」という葉。
この葉で鹿嶋様の裃(かみしも)を作ります。もう50年以上裃作りに携わっている方も! 裃作りのプロですね!
ガツギの長短を見て選別する方と、葉と葉を糸で繋いでいく方と分かれて作業が進められます。
長いガツギは裃用に、短いガツギは鹿嶋様が鎮座する台車の屋根に使われるのだとか。
裃作りは3人で行われます。作業を見て、これは3人いないと作業が大変そうだなあ、と感じました。
鹿嶋様作りは滞りなく進み……
●台車作り
●鹿嶋様作り
鹿嶋様が完成しました!
この後、鹿嶋様は会館で一休みし、夕方から集落の中を練り歩きます。
夕方までは、鹿嶋様造りに参加した皆さんが「完成慰労会」を行い、お昼からは今年の年番である北沢の組の皆さんで神事と直会を行いました!
●鹿嶋様完成慰労会
●年番直会
夕方、大きな花火の音と共に、鹿嶋様を乗せた台車が出発しました。
太鼓と笛の涼しげなお囃子に風流を感じます。
子供たちは法被を着て参加♪
集落の家々の前には集落の皆さんがお供えを持って待っています。
家々の前で待っていた人が行列に入り、練り歩きが進めば進むほど行列が大きくなっていきます。
行列が大きくなるにつれて、会話が生まれ、賑やかな道中に!
日が落ちてくると、木下地域のメインストリートには提灯の光が点々と灯り、鹿嶋様の顔がローソクの光で照らされて幻想的な雰囲気が漂います。
地域の方は「鹿嶋様が最大のイベント。伝統を守ることは大変なことだけど、一致団結の良い機会。」と話してくれました。
祭典の長所は「普段は見えづらい集落の顔が見えること」だと話してくださいました。
練り歩きが終わった後、鹿嶋様のお堂に家族で訪れ、お参りをする姿が見られました。
鹿嶋様が1体鎮座できる程の小さなお堂に家族が肩を寄せ合っている姿を見て、温かい気持ちになりました。
以上、木下地域から、地域を優しく見守る鹿嶋様の祭典の様子をお届けしました!
●おまけ
木下地域の他にも、鹿嶋様のお祭りを行っているところがあるということで、木下地域の方から樽見内(たるみない)地域の鹿島様祭りに連れて行っていただきました!
急な撮影にも快く応じてくださった樽見内地域の皆さんです!
藁で造った龍に鎮座した、力強い印象の鹿嶋様です。
鹿嶋様のお顔は、木下地域と違い、藁で作った頭部に直接描き込まれていますね。
大きな鹿嶋様の足下には小さなサイズの鹿嶋様がちょこんと鎮座していました。なんて可愛らしい……!
地域によって、鹿嶋様の様子も、お囃子のリズムも違い、他の地域で行われているという数々の鹿嶋様のお祭りも見てみたくなった取材班でした。