平成30年の大晦日、男鹿市五里合(いりあい)地域の琴川集落で
ナマハゲ行事が行われました!
当日の写真を琴川集落の青年会から提供していただきました♪

1月12日(土)、琴川にお邪魔して、青年会長の佐藤立(りゅう)さんに
ナマハゲへの思いをお聞きしました!

佐藤さんは現在29歳。
昨年、男鹿のナマハゲがユネスコの無形文化遺産に登録されましたが、
その頃、NHKの朝の情報番組「あさイチ」でも男鹿が特集され、
佐藤さんもナマハゲの取材を受けました♪
テレビ出演がきっかけで、県外の友人や集落の人から声をかけられ
ユネスコの登録は、いい刺激になったようです。

佐藤さんにとって、子供の頃のナマハゲは恐ろしい存在。
コタツの中にずっと隠れていて、「また立(りゅう)、隠れてるってか!?」と、
ナマハゲに家中を探されましたが、見つからなかったそうです(^^)

20歳になると集落の青年会から誘われ、ナマハゲをやるようになります。
「子供の頃と立場が逆転するのが面白い」とのこと。

上の写真は、琴川集落で使われているナマハゲのお面とケラ(ナマハゲの衣装)。

こちらは、平成30年大みそかの琴川集落のナマハゲの様子です。
青年会メンバー5人が中心となり、OBなど有志が行事を行っています。

 

ナマハゲで大事なのは「会話をすること」。「オー!」と叫ぶだけでなく、
住民に「今年はどうだった?」「まめに(元気に)してるか」と声をかけると
「山から来て寒かったでしょ」「ナマハゲさん、ちょっと飲んでけは」と返ってきます。
また、子供には名前で呼びかけることで、より怖さが伝わるそうです(^^)
このやりとりは、誰かから教わったのではなく、
子供時代からのナマハゲの記憶で、自然と覚えました。

子供が怖がるのはもちろん、集落の先輩たちに
「あのナマハゲ誰だ?うまいな!」と褒められると、やりがいになります。

琴川集落のナマハゲは、8年前にも元気ムラ取材班が取材したのですが、
上の写真(左の青鬼)に佐藤さんが写っていたようです。
ちょうどナマハゲをやり始めた頃でしょうか?(^^)

今では、先輩たちの後を受け継ぎ、青年会長を務めています。

ナマハゲの経験者が若者に行事の姿を伝え、若者は子供たちに伝える。
その子供が成長してナマハゲになる……これを繰り返して
集落にナマハゲが受け継がれてきました。

皆、年をとっていきますが、高齢者はケラ編みが得意です。
細かい作業のため、見ただけでは覚えれず、若者はこの作業が苦手だそうで、
この時はお年寄りが活躍するんですね(^^)
集落の中で技術や記憶が伝わっていくのが、ナマハゲのいいところ。
「この部分を大事にしたい」と佐藤さんは話していました。

佐藤さんありがとうございました!

●おまけ
 

佐藤さんのお話は、琴川集落の喫茶店「珈音(かのん)」
聞かせてもらったのですが、店頭のボードにナマハゲの
イラストが描かれていました♪

琴川集落からお届けしました!