画像:秋田名物「いぶりがっこ」

 「いぶりがっこ」とは、野菜を燻製してから漬けこんだ秋田を代表する漬物です。がっことは秋田の方言で「漬物」を意味します。三又地域を含む秋田県横手市の山内地区は、昔から「いぶりがっこ」づくりが盛んな地域でした。

 「いぶりがっこ」作りは雪が降る前に行います。寒さに耐えながらの水洗い作業や、昼夜絶えず炎を燃やし続けなくてはならない燻製作業は、長期にわたって行わなくてはならない大変な作業です。住宅事情が変化した現在、家庭でつくる「いぶりがっこ」は多くありません。三又地域のように伝統的な方法を用いたいぶりがっこは貴重です。
 
 「いぶりがっこ」の製造技術を途絶えさせないため、山内地域では、ナンバーワンいぶりがっこを決める「いぶりんぴっく」を平成19年から開催しています。
 「パリッ、パリッ」という軽快な音とともに華やかに食卓を飾ります。三又地域の伝統の「いぶりがっこ」を是非一度ご賞味ください。

 ※三又産のいぶりにんじん、いぶりがっこは、国道107号添いの「道の駅さんない」などで購入できます。

平成22(2010)年4月掲載

【関連リンク】産地直送ブログ
横手市山内で「いぶりがっこ」作りが始まっています(2017年11月掲載)
 

こちらの記事もおすすめです

結(ゆ)いの心

 横手市三又(みつまた)地域には、今も「結い」の制度が生きています。「結い」とは、地域を構成する家々に大きな出来事が起きた場合、そこに住む全ての人が、共同して作業にあたる精神のことです。   例えば、茅葺き屋根の葺き...

歴史

地域の歴史

三又天然わらび園

 県道40号線から横手市山内の三又(みつまた)地域に入り、ブナの木々が生い茂る山中の林道を車で10分ほど進むと、標高300メートルほどの山中に、約2ヘクタールにおよぶ「天然」のワラビ園が広がっています。  平成22(2010)...

自然・施設

体験施設

三又旬菜グループと山内にんじん

 「三又旬菜グループ」は、横手市三又地域に住む農家の女性たちによるグループです。秋田名物の漬物「いぶりがっこ」「いぶりにんじん」など、三又で採れた野菜や山菜を自分たちで加工し販売しています。 注目食材は「山内(...

その他