榮神社は、かつて「法龍山祝融寺太子堂(ほうりゅうざん しゅくゆうじ たいしどう)」と呼ばれていました。創建は大同4(809)年と伝えられ、坂上田村麻呂が太子堂を建立し、聖徳太子の尊像を祀ったものとされています。現在のご神像は明応5(1492)年、雲海、性海、大海と言う修行僧が携えていた太子像と言われています。
明治に入り、神仏分離令(神仏を合わせて祀っていた神社仏閣を神道と仏教に分離する命令)が出され、「大谷(おおや)神社」と改称、明治22(1889)年に、「榮村(さかえむら)」の誕生に合わせて「榮神社」となり、現在に至ります。
境内には入り口付近に厳島神社もあり、こちらは女性の無病息災と安産の神様として信仰されています。
また、神社には、かつて神仏分離令の際に行方不明になっていた二頭の獅子頭のうちの一頭が大切に祀られています。一時期、あるお寺に奉納され、檀家の一人が大切に祀っていました。ある日、その檀家の夢に獅子が現れ、榮神社へ帰りたいと訴えたと伝わります。こうして、昭和24年(1949年)に一頭だけが戻ってきました。現在も9月19日の厳島神社の例祭日に、獅子祭りの神事として獅子舞が行われています。
平成25(2013)年8月掲載
令和4(2022)年3月更新
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