江戸時代から昭和初期まで、全国各地で「力石」を用いた力くらべが行われていました。
昔はほとんどの労働を人力に頼るしかなく、必然的に個人の体力が必要とされていたため、この力くらべは、身体鍛錬が行われるとともに数少ない娯楽としての役割を果たしていました。しかし、機械が普及し始め娯楽の施設や物が増えると、次第に力石は存在や意味を忘れ去られていきました。
秋田県でも8か所にしか残されていない「力石」ですが、男鹿市の五里合(いりあい)地域で、今もその姿を見ることができます。
力石は五里合でも昔から若者の遊びとして親しまれており、毎日夕食後、力石がある場所に集まり「どこまで上げた」「何回担いだ」と自慢しあったそうです。五里合では、当時は3か所に力石があったそうですが、現在は琴川集落と鮪川集落の2か所のみになっています。
琴川の力石は個人宅で所有しているため、重さは不明ですが、鮪川の力石は25貫(93.75キロ)もの重さがあり、道路沿いに残されていた力石を、現在は自治会館前に移動し、鮪川自治会によって保存されています。。
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