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歴史を知る

熊野神社御宝頭十二段

画像:熊野神社御宝頭十二段

  琴浦地域の産土、熊野神社に古くから伝わる「熊野神社御宝頭十二段」と呼ばれる獅子神楽は、「琴浦熊野神社御宝頭十二段講中」が継承している伝統芸能です。

 
 にかほ市象潟町の小滝から山を下り琴浦地域へ伝わった獅子神楽といわれ、琴浦地域を含めた5集落に伝承されていると伝わります。小滝から伝承された獅子神楽はいずれも男獅子ですが、琴浦地域の隣の平沢地域の獅子は鳥海山大物忌神社(山形県遊佐町)の「吹浦(ふくら)流」を受け継ぐ女獅子と伝えられています。
 隣り合った地域で受け継がれている流れが違うというのも、伝統の面白いところです。
 
 獅子の奉納は、毎年1月3日の地域内巡幸、3月8日の当番受け渡し、8月第一日曜日の例大祭で行われ、そのほか、毎月8日に月例祭という、神官が祈祷を行う行事も行われています。
 
 太鼓、笛、シャギリの3つの鳴り物での演奏によるゆったりとした舞で、刀を持ち、神前や四方に向かってそれぞれ刀を3回振る所作が特徴です。
 この後、演奏が激しくなり、口を大きく開け、頭を幕で隠して四方の穢れを祓う「耳被り」という舞が演じられます。こうして、1月3日には地域内の家々を巡幸し、1年間の穢れを清めます。
 この舞を「十二段」と呼ぶのは、1年が12か月あり、その1年間の穢れを清める舞だからだといいます。
 
 また、獅子が口にくわえるものは刀だけでなく、御札や供物などもあります。供物はスルメや昆布などが主ですが、これには、人間が食べられるもの「五穀」をお供えし、五穀豊穣や一年の安全を願う意味が込められています。
 さらに、祭壇に供えられるものには順番があり、米・酒・餅・海のもの・山のもの・果物・お菓子という順番があります。
 これは、人が主として食べるものの順番とされ、供物は調理をしない自然のものを供えるという決まりがあります。
 
 熊野神社の祭典などと共に、熊野神社の氏子たちにより6組の当番制で継承されており、3月8日には当番受け渡しの儀が開催されます。
 神様の代わりとされる掛軸がその年の当番長へ受け渡され、毎年、神様を迎える場所が移っていきます。
 
 獅子頭は100年経つと隠居獅子となり、熊野神社で大切に保管されます。
 熊野神社には2頭の獅子が眠っているとされ、琴浦地域の獅子神楽奉納は250年以上の歴史があると伝わっています。
 
2016年3月31日掲載

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