2月22日(土)、にかほ市横岡地域にお邪魔してきました!
令和6(2024)年5月から「横岡集落サロン」をスタートし、昨年だけで12回も開催したそうです。
健康講座や出前講座を企画し、住民の皆さんの交流の場になっています(^^)

●過去の集落サロンリポートはこちら

  

 

場所は、空き家だった古民家をリノベーションした「ゲストハウス麓〼」。
サロンの場所として、すっかり定着し、「おはよう」「まいどさん~」と言葉を交わしながら、住民の方が集まってきました。
協力金100円で、コーヒー、そば茶をいただけます(^^)
蕎麦栽培が盛んな横岡ならではの混ぜご飯「蕎麦舞」の販売も好評で、
「おいしいから毎回買ってる」と話す住民の方も♪

 

サロンのはじまりは、ラジオ体操でスタートします。
今回はいつものサロンより男性が多く参加しているそうです。


この日は、にかほ市文化財保護課専門員・齋藤一樹さんによる出前講座。
齋藤さんは横岡出身で、住民の方にとっては顔なじみ♪
サロンのスタッフの皆さんが「一樹がくるよ!」と声掛けしたところ、30人近くが集まりました!
今回のテーマは「にかほ市の宝」。
にかほ市には、日本(国指定文化財)の宝物が8つあるそうです!
「のほほ~んと住んでるけど、皆さん、すごいところに住んでるんですよ」と、ユニークな語り口でスタートしました(^^)


にかほ市にある国指定文化財は「鳥海山」「象潟」「奈曽の白瀑谷」「小滝のチョウクライロ舞」など、
史跡、名勝、天然記念物から無形民俗文化財まで多岐に及びます。
鳥海山、、、いつ見てもスケールが、でっかいですね。
秋田市、横手市、由利本荘市、山形の遊佐町と、いろんな場所から雄大な姿を見せてくれます。
上の写真は小滝付近から撮影したもので、左のふもとに見えるのが横岡集落です。



こちらは横岡から見える鳥海山。
齋藤さんが「鳥海山の標高は?」と問いかけると「夫婦でみろ=2236m!」と、
会場からすぐに返事がかえってきて、横岡の皆さんはノリがとてもいい(^^)


「すごいところに暮らしている」と話す齋藤さん。
にかほ市では、2500年前(縄文時代)、鳥海山の噴火で埋没した「埋もれ木」が各地で発見されています。
埋もれ木から、当時は落葉広葉樹が多く、温かい気候だったことがわかるそうですよ。

この他にも、日本地図を作った伊能忠敬が鳥海山の噴火を絵に残していたり、
象潟を訪れた松尾芭蕉の足跡をたずねて、平賀源内、小林一茶、正岡子規などの著名人が象潟を訪れているなど、、、
齋藤さんの語りと住民の皆さんとの掛け合いで、とても楽しく学べる時間でした。


こちらは、国指定無形民俗文化財「上郷の小正月行事」を紹介しているところです。
上郷地区の横岡と大森に伝わる行事で、横岡では「サエの神」と呼ばれています。



上の写真は、今年は1月18日(土)に開催された横岡のサエの神です。
男の子が中心の行事でしたが、行事を継続するために女の子も参加できるようになりました。
サエの神の「餅もらい」行事には、なんと40人近い子供たちが行事に参加し、
初参加の女の子たちも、たくさんの餅やお菓子をもらい、大満足だったそうです♪



こちらは県指定無形民俗文化財の「鳥海山日立舞」。
横岡に伝わる大事な宝物の一つです。
毎年、お盆に集落で披露されていて、昨年はゲストハウスを運営する「Ventos(ベントス)」の皆さんが、
体験プランを企画し、首都圏から3名の女子学生が参加!「三人立ち」を演じたそうです。
テレビでも報道され、住民の方も大学生も楽しそうな表情が伝わってきました(^^)

集落サロンに参加していた保存会の会長さんも「この番楽はなくされねえんだ」と話していて、
地域の人々が大切に受け継いできたことが伝わってきます。
齋藤さんも「変わっていきながらも、伝統を残していくことが大切」と、お話ししていましたよ。

こちらは上郷温水路群。
標高の高い地域でも米づくりができるよう、先人たちの知恵が詰まった温水路です。
当たり前にある景色の中にも、そこに暮らす人が苦労して大事に守り続けてきた宝物が
たくさんあるんだと感じました♪



出前講座の最後は、集まった皆さんで記念撮影♪
横岡の集落サロンは、皆さんが気軽に足を運べる場所でした(^^)
この場所も、横岡の大事な宝物になっていきそうですね。

ゲストハウス麗〼のインスタグラムからは、
宿泊予約や横岡の伝統行事の様子もアップされているので、ぜひご覧ください。
ゲストハウス麓〼(ろくます)-Rokumasu(外部リンク)

横岡地域からお届けしました!