11月17日(日)、秋田市河辺、岩見三内の鵜養集落で“収穫祭”が行われました♪
コロナ禍前まで行われていた町内会の福祉部主催の行事が途絶えていましたが、元号が令和に変わり初めて、この1年の収穫を住民皆で楽しもうと開催することになったものです。
それでは当日の様子をお届けします!
集落が山々に囲まれている鵜養、紅葉が終盤となっていましたが、それでも会場となっていた鵜養公民館から見渡す晩秋の景色は黄色や赤に染まり、見る人の目を楽しませているようでした。
取材班が到着したときは、すでに、イワナの姿焼き、原木しいたけのBBQが始まっていましたよ♪
すでに1回目の餅つきは終了していましたが…
原木しいたけは、今年度からここで原木しいたけ栽培を継承した“うやしない農園”生産のもの。気候変動もあってか、今の時期に採れるしいたけは、かなりの肉厚!生産者ご本人の田村さんも驚いていましたよ(^-^;
しいたけの香ばしい匂いが、食欲をそそります^^
塩焼きも美味でしたが、上の写真のバター醤油焼きは、田村さんもお薦めの食し方♪
味も食感も最高でした(^^)
また、イワナは串に刺され姿焼きに!大量の川魚のBBQは、圧巻でした。
今回、初の収穫祭を開催するにあたり、今年度、地域で現地調査を行った秋田県立大学、アグリビジネス学科の地域革新プロジェクトの学生さんも参加されていました。
学生さんたちにも、いろいろと体験してもらおうと、体験メニューが用意されていましたよ(^^)
●バッタラ焼き体験
鵜養地域では、卵、小麦粉、砂糖、サラダ油を原料に作るお菓子「バッタラ焼き」と呼ばれていて、郷土料理として、よく食されているそうです。
住民の方に見本を示してもらい、学生さんも生地流しに挑戦!他地域とも交流がある4年生、手馴れたものでしたよ^^
生地の見た目は、パンケーキの生地のようにも見えましたが、果たして… 味見するのが楽しみです♪
●餅つき体験
何やら、鍋でご飯が炊かれているなあと思っていたら、2回目の餅つきが始まるとか。もち米が炊かれていたのですね。
キネとウス!昨今は見かける回数がグッと減ったような気がします。
学生さんは、皆、初体験とか。それでもキネを振り下ろす姿は、なかなか手馴れている感じ。
しかし、長年の経験がものをいう餅つきは、やはり地元住民の方が一番!
あっという間に、つきあがりましたよ^^
出来上がったお餅は、こちらでいう「つゆもち」に!お雑煮のような餅入りの汁物でした。
イワナやシイタケが焼き終わると、ウインナーや鶏肉の手羽先が焼かれ始めていました。
美味しそうな匂いにつられ、学生さんたちのつまみ食い(^^♪
新米のおにぎりは、学生さんも一緒に握っていましたよ♪
料理がどんどん完成し、いよいよ皆さんで食す時間となりました!
乾杯の前に鵜養町内会、石塚会長よりご挨拶。
「コロナ禍で住民が交流できる場がありませんでしたが、久しぶりにこうして皆で集まり、初の収穫祭を開催することが出来て大変嬉しい限りです。何より、こんなに若者が揃うのは何十年ぶりだろう。今日は、皆さん存分に楽しんでください。」と力強い声で話していました。
総勢40名弱の方々が、思い思いに料理を堪能していました!
そして、鵜養地域では、平成29(2017)年から秋田市の酒造会社の“無農薬栽培の酒米づくり”に取り組んでおり、この日、参加された皆様は、この鵜養で収穫した無農薬栽培の酒米で造られた日本酒を、感慨深く味わっていました!
余興の時間になりましたよ♪
学生さんは県外出身者ばかりということもあり、『鵜養ネィティブ』と名付けられている余興が行われました。鵜養でよく使われる秋田弁の意味を参加者さんに当ててもらおうというもの。正解者には景品も準備されていました♪
とても明るく、聞きやすいトーンで場を盛り上げてくださったのは、鵜養の中でも料理自慢で評判の佐藤さん♪
特に学生さんたちは興味津々で大盛り上がり!
「おじゃさねえ」の意味を「ご飯たべれない~ってことですか」と回答しましたが、「残念、『手におえない』って意味よ」
と答えを聞いて「え~むずかしい!」と…会場にはどっと笑いが!
その他にも
・「やがくる」→「やきもちを焼く」
・「どがしがで」→「そそっかしい」
・「とじゃねえ」→「さみしい」
などなど、なまりたっぷりの秋田弁がたくさん出てきて、会場の皆が一体になって笑っていました(^^♪
中締めの時間になり、学生さんを率いてきた秋田県立大学の重岡教授から一言。
「今年、学生とともにプロジェクトの一環でこちらで現地調査や住民への聞き取りを行わせていただきました。
私は筑波の研究所にいたときに全国700以上の集落を見てきました。“へそ公園”から見下ろす鵜養集落の景観は全国でも10本の指に入ると思っています。自分たちの集落に自信と自慢がなければ保てない景観だと感じています。
ここまで、学生たちと鵜養について学んだことを、存分に情報発信していきたいと考えています。」と、心強いお話がありました。
学生さんたちが、この先どんな提案をしていくのか興味津々です。
これから長い冬を迎える鵜養地域。
大きな笑いがあり、お母さんたちが存分に腕を揮った「鵜養収穫祭」!!
来年もこうして、住民が集まり「鵜養収穫祭」が開催されることを祈念して、取材班もおいとましてきました!
以上、秋田市鵜養地域からお届けしました♪
●おまけ
本編で記載しなかった、完成した“バッタラ焼き”。ほどよい甘さで、何枚でもいけそうなお菓子でした♪
テントの屋根に積もった雨水を傘で振り落とす男の子!その仕草は豪快(^^♪
この日も皆さんにたくさん愛嬌を振りまいてくれていましたよ♪