9月30日(月)、仙北市白岩地域で「つないでいこう!角館の“地域の宝”」フィールドワーク「白岩地区の宝を知ろう」と題して、
角館小学校と白岩小学校合同の総合学習が行われました♪
住民の皆さんが先生役となり、5年生の児童が雲巌寺の見学や白岩焼制作を体験しましたよ。

今回の総合学習は「地域の歴史や伝統・文化を学び、未来につなぐことを考えるきっかけに」というねらいと
来年度、白岩小学校が角館小学校と統合となるため、両校の児童の交流も目的の一つとなっています。

今年度はこの交流事業が活発に行われていて、
例えば、角館小の児童が「さくらの町の案内人」となって観光客に町案内する取組に
今年は白岩小学校の児童も一緒に行ったそうです。
お互いの地域を知るきっかけにもなり、親しみをもちやすくもなりますね。

では、白岩地域でのフィールドワークの様子をご紹介していきましょう!
 

まずは、角館で一番古いといわれる、白岩の雲巌寺をフィールドワーク!
山門にはドンパン節の作者でおなじみ、円満造(えまぞう)翁制作の仁王像がお出迎え。
白岩だけでなく、角館の歴史もたっぷり詰まったお寺です。

 

先生役を務めるのは住民の下田さん(右)。
山門や幽霊画などの解説に加え、「ここは白岩の小学校があったんだよ」
「ここから見えるあの坂は、白岩焼が始まった場所」と、昔の白岩の景色を解説していました。
児童たちから「白岩の先生!」と呼ばれていましたよ。



こちらは、江戸時代、白岩焼で作られた千体仏。
現代のように医学が発達していなかった時代、人々は「子供が丈夫に育ちますように」と仏様にお祈りしていたそうです。
子供を大事に思う親の心。児童の皆さんも感じとってくれたのではないでしょうか?

 

続いて、白岩焼陶芸塾に移動し、「白岩焼」のろくろ体験!
白岩焼は、江戸時代から明治時代にかけて生産された、白岩地域を代表する陶器です。
住民有志で結成した「白岩焼陶芸組合」が、平成25(2013)年、駐在所跡を「白岩焼陶芸塾」としてリニューアルオープンし、
白岩焼の技術向上に励み、令和元(2019)年からは陶芸教室も開催しています。



陶芸組合メンバーの皆さんが先生役となり、
児童の皆さんが実際にろくろを回して、コップやお椀をかたどりました!

 
集中してろくろを回す子供たち。初挑戦とは思えません(^^)
「実際にやってみると、力を使うことが分かった!」
「できあがったら、家族にプレゼントしたい!」と話す子もいました♪



総合学習の時間を終え、住民の皆さんにお礼を伝えます。
「角館のことしか知らなかったので、白岩の昔のことや白岩焼のことを知ることができました」
「また(白岩焼制作を)やりたい!」という児童たちに、
「今度はお父さん、お母さんを連れて白岩にこいよ!」と、住民の皆さんも笑顔で見送りました。



白岩焼を指導した千葉さん(左)は、「白岩焼はまだまだ認知されていません。
小学校の頃から、こうして触れてもらえれば、大人になって地域を離れても、
白岩にこういうものがあると話せるようになる。子供たちに体験してもらうことで、
白岩焼をより広く知ってもらうことにつながるのでは」と話していました。

 

こちらは、白岩小学校の閉校記念に制作中の白岩焼です。
全校児童分を白岩焼陶芸組合の皆さんが児童と一緒に作りました。
ちゃんと校章が刻まれています(^^)
こうした体験を通じて、子供たちにふるさとの記憶が刻まれていくと嬉しいですね。

秋田県の小学校では「地域学校協働活動」や「コミュニティスクール」の設置を進めています。
今回の白岩での活動も、地域と学校の連携によるものです。
一緒に活動することで、つながりをつくり、地域の未来につなげていく。 
これからの地域づくりに大事な活動だと感じました。




奥羽山脈の麓では、稲刈りが進み、そばの花も見ごろを迎えていました♪
白岩地域からお届けしました!

●おまけ


陶芸塾にはコップやお椀のほか、白岩焼の小物も展示されていてきれいでした(^^)